※写真は実証実験の該当区間外の駅です

11月6日(月)〜11月17日(金) 関駅〜美並苅安駅間で貨客混載の実証実験

背景と実証実験の概要についてヤマト運輸と長良川鉄道のコメントです。

郡上市は岐阜県内で2番目に面積が広く人口密度が低いため移動に時間がかかり、ヤマト運輸のセールスドライバー(以下、SD)にとって大きな負担になっており、サービス品質を維持しながら集配の効率化を図ることが課題となっていました。
 一方、長良川鉄道は、第三セクター鉄道として沿線住民の移動という生活の基本を守るとともに、観光振興等地域活性化の役割を担っており、地域のインフラとして路線を維持し続けるため、経営基盤の強化を進めています。
 このたび、ヤマト運輸と長良川鉄道は、鉄道を利用した客貨混載輸送の実証実験を行います。SDの労働環境の改善や環境負荷の軽減といった効果を検証し、2018年早期の本格運用を目指します。
ヤマト運輸岐阜ベース(関市)から郡上支店(郡上市)間の幹線輸送の一部を、長良川鉄道の列車で代替輸送します。実証実験の期間中、両社は、荷物の積み降ろし動線や輸送中の固定方法といった安全対策の検討やヤマト運輸のSDの労働環境の改善、また環境負荷の軽減といった効果を検証します。

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(左)車内で固定される荷物保管ボックス (右地図)客貨混載輸送の実施区間

実施期間は土日を除く11月6日(月)〜11月17日(金)です。実施区間・列車は、13:16関駅発 → 13:55美並苅安駅着の片道のみです。

運用フロー
①ヤマト運輸岐阜ベースから関駅まで荷物を輸送。
②関駅で列車(13時16分発)に、ヤマト運輸社員が荷物を積載。
③ヤマト運輸社員が同乗して美並苅安駅まで輸送。
④列車が美並苅安駅に到着(13時55分)し、ヤマト運輸SDに荷物を引渡し。
⑤ヤマト運輸SDが集配車両に荷物を積載し、郡上市美並町のお届け先へ配達。

実証実験中は、駅や列車内における旅客等の安全確保のため、ヤマト運輸のスタッフが列車に同乗します。長良川鉄道とヤマト運輸は実証実験での検証を経て、2018年早期に、無人での客貨混載の本格運用を開始する予定です。

この取組もスマートです。かつて旧国鉄では、貨客混載のローカル線が運用されていましたが、将来に向けて人口が減少していく時代に合理的な取組ではないでしょうか。