甲子園駅から東側も懐かしい盛り土上の線路では無く高架線に変わっていました。車窓からの風景も残念ながらかなり変わってしまいました。

甲子園から0.9kmで鳴尾駅。やはり記憶に残っているのは地上駅の時代です。高架の鳴尾駅は見慣れない未知の駅という感じです。

上りホームに武庫川女子大の学生さんがたくさん待っています。ホームは急カーブです。これは、鳴尾駅が地元の有力者によって提供された土地に作られたため不自然な形で南側に位置しているためです。

ADVERTISEMENT

大量の女子大生が乗ってきました。いきなり車内が華やかな香りに包まれます。すごく嬉しいけど、混んできちゃいました。

駅名標。1905年(明治38年)の開業。母親の記憶では鳴尾小学校に通う時に鳴尾競馬場の馬が厩舎から競馬場に向かうのに会って怖かった、とか、鳴尾競馬場が戦時中は海軍航空隊の基地になって、空襲がひどかった、などと言っていました。鳴尾競馬場の大スタンドは飛行場になった後管制塔として使われました。たまたま戦時中に鳴尾基地の管制塔を写した写真があったので母に見せたら「鳴尾競馬場のスタンド」と即答しました。彼女はそのまま地元の武庫川高等女学校に進んでいます。たぶん武庫女初期の卒業生ですね。鳴尾駅は、2017年に上下線ホームの高架化が完了しています。

高架線から、武庫川の土手の高さまで下ってゆきます。右側の巨大な建物は兵庫医科大学病院。1970年代にできた病院ですね。でもあんな威容の記憶はありません。

武庫川信号場。左に武庫川線への連絡線が分岐しています。下り列車が来ます。

1.2kmで武庫川駅。

子供の頃に見慣れた武庫川駅とは印象が異なっていますが、川の上、橋梁にホームがあるのは同じです。不確かな記憶ですが、もっとホームが狭くてホームに、こんな立派な屋根は無かったと思います。

駅名標。川面が見えます。上りホームなので上流側です。この上流で子供頃に遊んだ記憶があります。阪急電車の武庫之荘駅に親戚の家があったので武庫川駅よりもかなり上流ですね。

駅は1905年(明治38年)の開業。ここで武庫川線に乗り換えます。何十年も本線から見てきた武庫川線に今回初めて乗ります。

記憶では、子供の頃に見慣れたホームはこんなに広いホームではありませんでした。幅は半分くらいという感じです。

では、初めての武庫川線に乗りに行きます。楽しみだなぁ。

【私鉄に乗ろう94】阪神電車 その8 に続きます。

(写真・記事/住田至朗)