JR東日本は4月22日、「品川開発プロジェクト(第Ⅰ期)」に係る品川駅北周辺地区の都市計画について、2019年4月11日の東京圏国家戦略特区特別区域会議および2019年4月17日の国家戦略特別区域諮問会議を経て、内閣総理大臣による認定(都市計画決定)を受けたことを発表した。

まちづくりのコンセプトは「グローバルゲートウェイ品川」。デザイン構想には世界的に著名な建築デザイン事務所である「Pickard Chilton」と「隈研吾建築都市設計事務所」を起用した。

街全体のデザイン指針

・各街区の複数建物を「日本列島の島々」に見立て、「アーキペラーゴ(列島)」を創出

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・かつて海岸線であった場所の記憶を想起させる滑らかな「フロー(流れ)」のような歩行者ネットワークを整備

・低層部は各建物の豊かな緑を連ねることで、都市に緑の丘を構築

・高層部は頂部に統一した動きをつくり、分節で強調した建物コーナーを新駅前広場や結節空間に向けることで建物同士のつながりを持たせ、各建物が個性を持ちながらも「群としての一体感」を表現

・高輪ゲートウェイ駅前は、「エキマチ一体まちづくり」の象徴として、和を感じられるデザインの新駅と、緑豊かで滑らかな曲線を持つ4街区建物によってつくり出される「360度の広場空間」を形成

4街区外装デザインの指針

・象徴的なアイデンティティの創出

・ヒューマンスケールな空間表現

・海岸線を想起させる全体デザインに調和する『フロー』が生み出す良質な空間形成

の三つとなっている。

本プロジェクトは2020年ごろの工事着工、および2024年頃のまちびらきを目指しているという。

高輪ゲートウェイ駅前イベント空間

また、JR東日本は品川開発プロジェクト用地を活用し、高輪ゲートウェイ駅前にイベント空間を作ることも発表した。2020年春の高輪ゲートウェイ開業から9月初旬まで、未来をイメージした展示空間として、日本の食・モノ・コトを発信する店舗の展示やスポーツイベントの実施などを予定しているという。