みんな月に行ってしまうかもしれない【鉄道趣味の周辺】その1

2019.04.27

世間では10連休(騒動)が始まりました。しかし10年以上前にサラリーマンをクビになって以来、私は4000連休中です。

基本的にヒッキーなので、出かけもせず、自宅でぼんやり本を読んでダラダラ音楽を聴き、必要以上に丁寧に三食を作って、夕方からは飲んでいれば、四季は速やかに巡り、日々は他人事の如く平穏に暮れます。

ところが鉄道趣味に罹患してからは鉄道旅と写真の整理などで、ゆっくり本を読む時間がなかなかありません。

そこで国民史上初の10連休。4000連休中の私は、久しぶりに文庫化されたばかりの村上春樹さんの『騎士団長殺し』4冊を読むことにします。

「人に訪れる最大の驚きは老齢だ」『騎士団長殺し』第2部還ろうメタファー編(上)p.220

村上春樹さんとの付き合いも長くなりました。デビュー作の『風の歌を聴け』が講談社文庫になった1982年(昭和57年)以来、ハルキさんの作品は、刊行されたものはエッセイも含め全て読んでいます。(翻訳には読んでいない作品もあります)最も好きで最も多く読み返した作品は『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』(1985)。

新潮社の「純文学書き下ろし」は亡父の書架に並んでいて中学生くらいから親しんできたシリーズ。安部公房さんの『砂の女』『箱男』などが有名です。最初に読んだ作品は倉橋由美子さんの『聖少女』だったか、椎名麟三『懲役人の告発』だったか定かではありません。福永武彦『海市』や中村眞一郎『四季』『夏』『秋』『冬』など高校生の頃に熱心に読みました。内容はとっくに忘れてしまっていますが。

このシリーズで初めて自分で購入した作品ではありませんが『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』(1985)は買ってきてすぐに、それこそ舐める様に、2回繰り返して読みました。なにしろ1回では「いったい何なのか」よく分からなかったのです。

ク〜ン。

買ってすぐに繰り返し読んだ小説なんてこの作品と、1988年(昭和63年)の刊行時に購入してそのまま仕事でジュネーブ(スイス)を往復したヒコーキの中で2回繰り返し読んだ『ダンス・ダンス・ダンス』(村上春樹/1988)くらいです。この作品も大好きで『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』(1985)と同じ位何度も読み返しています。ワイキキのビーチに寝転んで読んだのが一番良かったなぁ。

最近は、『アフターダーク』以降、新刊をすぐに購入して読むことは止めました。文庫化されてからゆっくり読むことにしたのです。ま、お金もないし。(笑)

村上春樹さんの作品論や作家論は数多く出版されているので素人が屋上屋を架すことはしません。でも、いわゆる自然主義的な日本ブンガクと隔絶するモノであることは確かです。そーいった意味では高校時代のアイドル倉橋由美子さんや金井美恵子さんと通底するかもしれません。金井美恵子さんはハルキさんの作品がお気に召さない様ですが。

『ノルウェイ』も毀誉褒貶が激しい様ですが、嫌いではありません。ただ100%の恋愛小説では全くないし、ハルキさん本人が何処かで書いていた様に青春という感受性の奇矯な在り方とその犠牲者群像だと思います。いずれにしても登場人物が自死し過ぎです。私にも自殺した友人が3人居て、残された人間たちはソレなりに癒えない傷を負うのです。

読み始めた『騎士団長殺し』も、やはり極めて不自然で奇妙なファンタジーです。

暖かく、というか暑くなったかと思うと急に寒くなったり。昨年11月に室内に避難した観葉植物を外に出したいのですが、最低気温が10度以上で安定しないと出せません。

例年はゴールデン・ウィークに出すのですが、まだ数日は待機ですね。

この項続きます。

(写真・記事/住田至朗)


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