待合室に古い駅名標があったので撮りました。1975年(昭和50年)の国鉄久慈線が開業した時のものでしょうか。線路脇にある例の謎の小屋にも付いている鉄道電話(?)がここにもあります。すごく気になりますね〜。

駅から海側の眺めも高台なので素晴らしいです。実はこれは震災前、2009年9月の写真です。

※2009年9月撮影

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同じ場所の現在。やはり津波で家屋が流されたのでしょうか、更地が目立ちます。建物もおそらく新しくなっていますね。また、漁に出かけているのでしょうか、停泊している漁船も少ないです。

堀内駅を出て、第二安家(あっか)トンネル(381m)に入ります。手前頭上に国道45号線が通っています。

わお!何度通っても絶景に驚く安家川橋梁です。1970年代に試みられたPCトラス橋では最大規模のものです。全長は305m。1974年(昭和49年)竣工。日本鉄建公団が作りました。供用開始は10年後の1984年、三陸鉄道北リアス線の開業時です。10年間、この場所でじっと待っていたというのが、何だかちょっとジ〜ンときませんか?

また三陸鉄道さんは眺望サービスをします。ものすごくゆっくりと走ってくれます。確かに三陸鉄道、海の眺望って思ったよりも少ないのです。北リアス線部分のトンネルは延長39,084mにもなるのです。ちなみに三陸は、陸奥(むつ)、陸中、陸前の三国にまたがるので三陸なのです。青森県から宮城県まで、海岸線600kmにもおよびます。

陸側の眺め。新たに高規格道路を作っているという運転士さんのお話でした。震災前からあった遡上する鮭を捕獲し採卵、孵化させた養魚を放流する漁協の孵化場は新しく復旧された様です。手前の道路橋は少し位置をズラして新しく架けられていますね。

同じ場所、震災前の写真です。復旧された鮭の孵化場の原型と少し華奢な橋。季節がまだ夏という雰囲気です。レンズ/画角が違うので、単純比較は難しいかもしれません。

※2009年9月撮影

海側の眺めには特段の変化はありません。こちらは震災前です。

※2009年9月撮影

国道45号線も変化していませんね。襲いかかった津波の高さはわかりませんが、頑丈さに感心します。

安家川橋梁の北側、第一安家トンネル(686m)に入ります。

やはり三陸鉄道、海の眺望も陸の眺望も一見の価値がありますね。サービスで列車の速度を落として運転されるので写真もたくさん撮れました。

では、【私鉄に乗ろう98】三陸鉄道リアス線その36

(写真・記事/住田至朗)