※2019年4月撮影

只見で偶然、静態保存されている蒸気機関車、C58 244を見つけました。データなど機関車データベースさんを参照させていただきました。ありがとうございます。

※2019年6月撮影

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場所は只見駅の東南300mくらいの駐車場でした。近所で唯一の食堂で昼食をとった後、たまたま通りかかって見つけたのです。機関車データベースさんに拠ればC58 244は、1940年(昭和15年)川崎重工兵庫工場製。岡山に配属後、1944年(昭和19年)北海道に渡りましたが、半年で東北一ノ関に移り長く東北で活躍しました。1972年(昭和47年)八戸で廃車となって、走行距離は、1,762,478km。176万キロというと地球を44周した計算になります。凄い距離ですね。

※2019年6月撮影

廃車後仙台鉄道管理局から福島県只見町に無償貸与され只見の地で屋根の下で保存されています。

何故駐車場の片隅に?と思いましたが、この場所には「只見総合開発センター」があったのです。東日本大震災後に「只見総合開発センター」は耐震強度不足で解体されました。そこに保存されていた蒸気機関車だけが取り残された形で、現在の姿になったのです。

※2019年6月撮影

近づいてみると、全体が黒い塗料で塗り固められている感じでした。

※2019年6月撮影

周囲には紹介看板などが見当たりません。偶然通りかかって見つけましたが、何故、この場所にいかなる理由で蒸気機関車が保存されているのかが分からず、戸惑いました。てっきり只見線で使われていた車両かと思いましたが、上記の様に別の場所で働いていた車両でした。

※2019年6月撮影

只見線を走った車両でない点が残念ですが、只見駅から駅の面している道を東南に歩いても5〜6分の場所なので、機会があれば探してみてください。只見振興センターと訊けばすぐに分かると思います。

※2019年6月撮影

蒸気機関車の近くに人々の姿が・・・。その正面に只見振興センターがあります。

※2019年6月撮影

・・・と思ったらたくさんの案山子でした。

※2019年6月撮影

もう一台は只見線会津柳津駅前に静態保存されているC11 244。こちらは前面展望が撮れないのでノンビリ車窓を楽しんでいて見つけました。写真は車窓から撮ったものです。只見の蒸気機関車と同じ244号という車番がちょっと不思議な感じです。

※2019年4月撮影

このC11 244は、1943年(昭和18年)名古屋の日本車輌で製造されました。主に東北で活躍し、1969年(昭和44年)に会津若松運転区、1973年(昭和48年)に廃車されました。走行距離は、1,253,548km。只見の車両よりは短いですけれど、それでも125万km!1974年(昭和49年)からこの地で静態保存されています。良い余生ですねぇ。

※2019年4月撮影

特に静態保存されている蒸気機関車を探して撮影しているワケではありません。偶然見つけたのでここに記録しておきます。

(写真・記事/住田至朗)