小田急さんが10月1日(火)から「1日全線フリー乗車券」を通年販売開始。これは大都市近郊で私鉄に完乗したい鉄道ファンにはとても嬉しいニュースです。

実際に昨年、筆者は東武線で浅草から野岩鉄道、会津鉄道を乗り継いで会津若松まで行ってきました。でも大手私鉄さんには、特に沿線の広大な東武鉄道さんに「1日フリーきっぷ」の類は存在しないのです。所持しているICカードで乗り降りしました。野岩鉄道から会津鉄道を含め会津若松までICカードが使えませんが「1日全線フリー乗車券」の類があれば購入すれば良いのです。

考えてみれば、東武鉄道の全線を各駅停車で1日では回りきれないですし、そもそも、そんなアホな乗り方をするのは特定少数の鉄道ファンくらいのものです。

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もちろん特急列車などを使うパターンならば、日光などの周遊がセットされた観光きっぷなどが複数用意されています。

小田急さんにも箱根周遊などのパスはありますが、単純に小田急全線1日乗り放題というのは、今年の3月に期間を限定した形でようやく発売されたものです。青春18きっぷの小田急版という感じで、これも嬉しいニュースでした。

利用期間の設定から勝手に解釈すると・・・

・3/21~4/5 春休み

・4/28~5/6 ゴールデン・ウィーク

・7/1~8/31 夏休み

・12/25~1/10 冬休み

・・・というものでした。

しかし、秋になって12月25日まで全線1日乗り放題はできないなぁ、と諦めていたので、今回の「通年発売」は朗報です。単純にICカードで好きな駅を乗り降りすれば良いダケの話なのですが、やはり1日2000円というのは、その様な使い方の場合リーズナブルになります。

例えば 筆者の場合

江ノ電で江ノ島に行って、小田急の片瀬江ノ島駅から鵠沼海岸駅(130円)、鵠沼海岸駅の周囲をほんのちょっとプラプラして本鵠沼駅(130円)、それを相模大野駅まで繰り返すと2080円ですから、既に「1日全線フリー乗車券」の2000円を超えます。プラス、帰りの乗車券も必要です。

夜が明けたタイミングから始めて、どの駅まで行けるのか、体力・気力を含めて「やってみなければ分からない」のですが、たぶん今回通年発売の「1日全線フリー乗車券」を使用する方が断然安上がりだと思われます。

できれば、乗り残している東武鉄道、そして関東エリアの京王電鉄、西武鉄道、京浜急行、東急、相模鉄道、京成(新京成を含めて)各社の「1日全線フリー乗車券」が発売されたら嬉しいなぁ。

(写真・記事/住田至朗)