※2014年7月 現役で稼働中 タイフォンは撤去されました

トップ画像は、JR北海道函館本線滝川駅に入線するキハ40 1778。後の車両の車番は分かりません。

キハ40 1778は、1980年(昭和55年)に製造されたキハ40 154が、1993年(平成5年)ワンマン化改造でキハ40 778に改番。さらに2006年(平成18年)延命改造(機関・変速機の強化換装・他)でキハ40 1778になった車体です。2025年現在も函館運輸所で稼働中。

ホームのキハ40 1778。タイフォンカバーが目立ちます。

※2014年7月 現役で稼働中 タイフォンは撤去されました

行先表示には、「釧路 日本一長い距離を走る定期普通列車(2429D)」となっています。 滝川~釧路間308.4kmを約8時間半かけて走ります。

※2014年7月 現役で稼働中 タイフォンは撤去されました

残念ながら2016年(平成28年)8月の台風災害で富良野駅~新得駅間が不通・バス代行になったためこの長距離列車(当時は2427D)に乗り通すことは出来なくなりました。富良野~新得間は復旧されることなく2024年(令和6年)4月に廃止されました。

ただし新得駅~上落合信号場間は、石勝線として維持されています。

キハ40 1778のアップ。

※2014年7月 現役で稼働中 タイフォンは撤去されました

「新潟鉄工所 昭和55年」、この車両が1980年に新潟で製造されたことが分かります。一番下の「JR北海道 釧路運輸車両所 平成18年改造」は2006年に延命改造(機関・変速機の強化換装・他)が行われたことを示しています。時期は分かりませんが、現在タイフォンは撤去されています。

滝川駅から富良野駅までの駅は、全駅列車交換が可能でした。野花南駅で快速とすれ違いました。キハ40 757。

※2014年7月 現存しません オリジナルが4:3です

キハ40 757は、1979年(昭和54年)製造のキハ40 125を1992年(平成4年)にワンマン化してキハ40 757に改番しました。2021年(令和3年)4月に廃車されました。

富良野駅に到着。ほとんどの乗客が降りて車内はガラガラになりました。

駅名標。

※2014年7月 オリジナルが縦なので加工しました

駅名標の島ノ下駅は、2017年(平成29年)利用者減少で信号場に格下げされました。学田駅は富良野線の駅です。布部駅は、2024年(令和6年)の富良野~新得間廃止にともなって廃駅になっています。

富良野駅構内にニセコエキスプレスが駐まっていました。

※2014年7月 現存しません

JR北海道が1988年(昭和63年)に新造したキハ183系気動車をベースにしたリゾート列車。夏季は「フラノエクスプレス」などに使われていましたが、2013年7月に起きた特急「北斗」のエンジン発火事故でキハ183系36輛が点検整備で運休となりました。代替で運行されたこのニセコエクスプレス編成が大忙しになったのです。幸い2014年8月からキハ183系は運行を再開したので、このニセコエクスプレスはお疲れ様で休憩中だったのでかもしれません。1年間、酷使されたためか外観が少々汚れて草臥れたムードでした。考えてみれば、この時点で製造から26年が経過、老朽化も進んでいました。3年後の2017年(平成29年)に廃車されました。

ガラガラになったキハ40 1778に滝川から来たキハ40 1776を連結。2両編成で釧路に向かいました。

山部駅で列車交換。

※2014年7月

山部駅は、1900年(明治33年)開業の古い駅でした。

ホームに1911年(明治44年)建造のランプ小屋がありました。駅が電化される以前はランプが灯されていたのです。

※2014年7月

この富良野~新得間は、2024年(令和6年)に廃止されました。山部駅も廃駅になっています。

金山駅の駅名標。

※2014年7月

この駅も1900年(明治33年)開業の古い駅でした。大きな木造駅舎がありました。撮影しておけば良かった・・・。

東鹿越駅駅舎。

※2014年7月

幾寅駅。1999年(平成11年)公開の映画「鉄道員 ぽっぽや」の撮影で有名になりました。

大勢の観光客がいます。

※2014年7月  オリジナルが4:3です

筆者も映画「鉄道員 ぽっぽや」が大好き。DVDも所有して何度も観ています。

幾寅駅は、映画のメイン舞台「幌舞駅」でした。駅舎は改装され幌舞駅になっています。映画に登場したキハ40 764の一部が見えます。だるま食堂もあるのかな。

駅名標と名所案内。

※2014年7月

幾寅駅も1902年(明治35年)開業の古い駅でした。2024年(令和6年)廃駅になっています。

落合駅下りホームのキハ40 1778。跨線橋で駅舎のある上りホームに渡ります。

※2014年7月

駅名標。

※2014年7月 オリジナルが縦なので加工しました

落合駅、木造駅舎。ゆっくり駅舎の写真を撮りたかった・・・。

※2014年7月

新得駅構内でキハ40 1774。

※2014年7月 現存しません

元は、1981年(昭和56年)製造のキハ40 235。1992年(平成4年)にワンマン化改造されてキハ40 774に改番。さらに2004年(平成16年)に延命改造(機関・変速機の強化換装・他)を受けてキハ40 1774になりました。

残念ながら2024年(令和6年)3月に廃車となりました。

新得駅構内では、キハ40 1751も見ました。

※2014年7月 現存しません

1979年(昭和54年)に製造されたキハ40 140が種車。1992年(平成4年)ワンマン化されてキハ40 751に改番。さらに2011年(平成23年)延命改造(機関・変速機の強化換装・他)されてキハ40 1751になった車体です。2024年(令和6年)5月、除籍されて譲渡。詳細は分かりません。

今回は、滝川駅から2429Dで釧路駅に向かう途中まで、でした。廃止された富良野駅~新得駅間の写真が何枚か紹介できました。

キハ40は、4両登場しました。うち3台が現存していません。富良野駅で見た「キハ183系/ニセコエクスプレス」も廃車になっています。

次回は、引き続きキハ40 1778で釧路駅に向かいます。

(文・写真) 住田至朗

※過去の写真はライター住田がプライベートで旅をした時のスナップ写真です。

※『JR路線大全 北陸・信越本線』(天夢人/2023)『国鉄の基礎知識』(創元社/2011)『停留場変遷大事典』(JTB/1998)『JR全駅・全車両基地』(週間朝日百科/60巻)『北海道 駅名の起源』(日本国有鉄道北海道総局/1973年)他を参照しています。

※鉄道、駅などは鉄道会社、利用者の皆様のおかげで撮影させていただいています。ありがとうございました。