JR大崎駅北改札の目の前に設置されている

2019年11月5日(火)、JR大崎駅改札内に謎のポップアップストアが登場しました。

店頭に並んでいるのは、本物のマニキュアの見た目、本物のジェルネイルのぷっくり感を追求したネイルシールです。お値段は特定の商品を除き一律1,200円。

ネイルシールは大同至高印刷株式会社が製作

なんぞこれ、という方に説明をいたしますと、これは株式会社JR東日本リテールネットと株式会社COUNTERWORKSが共同で開発した新型ポップアップストア。その名も「SUKIMA STORE」です。

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EC事業者、 クリエイター、 アーティストなどのリアル店舗出店促進を目的としたもので、現在はネイルシールを取り扱う「DOREHAL?」というショップが出店している、という状況なのですね。

「SUKIMA STORE」の大きさは横約1.8メートル、奥行き約0.8メートル、高さ約2.0メートルと非常にコンパクト。主な設備として専用什器、32インチモニタ、クレジットカード・電子マネー決済端末、電源を揃えています。

すぐ隣の自販機と比較するとそのコンパクトさが分かる

支払いはSuicaなどの交通系電子マネーやクレジットカードのみ。現金決済不可能なキャッシュレス専用店舗となります。

ICカード、クレジットカードを利用可

新規出店のハードルを下げ、デッドスペースを利活用

現在、エキナカという場所は巨大なマーケットとして成熟しつつあります。JR大崎駅はさすがに東京駅や新宿駅のような巨大な駅ではありませんが、2018年度の1日あたりの乗員客数は約17万人。周辺のオフィスや住宅開発の影響により利用者は増加傾向に。

しかしエキナカに出店するにはやはり初期投資負担が問題。場所の確保だけではなく什器を揃える必要もありますし、出店にかかる時間も考えると気軽にチャレンジするわけにはいきません。

一方で駅側からすれば、催事等を行うのが困難なスペースは中途半端に空いてしまいがちで、このような勿体ないデッドスペースを利活用したいという思いがありました。

この社会課題を解決するためには、もっとシンプルでコンパクトな出店スペースが必要――かくして「SUKIMA STORE」が生まれたというわけです。今はまだ駅改札内の小さな屋台といった趣ですが、新たなビジネス機会やフィールドの創出に期待がかかりますね。

出店者も募集中

11月5日~11月11日までは前述の「DOREHAL?」が出店。11月12日~18日は「千休(senkyu)」という抹茶専門SHOP、11月19日~25日はカカオバターを使用したスキンケアアイテムを扱う「soko」、11月26日~12月2日までは「TASTY BASQ (テイスティーバスク)」が出店し、ベイクドなバスク風チーズケーキを販売します。

出店申し込みはカウンターワークスが運営する「SHOPCOUNTER」にて受付中(ポップアップストアの為の短期貸し店舗やイベントスペースを簡単に予約できるオンラインスペースシェアサービスです)。希望者の選定はJR東日本リテールネットとカウンターワークスの2社で行います。

記事/写真:一橋正浩