JR東海は”令和元年、「日本のはじまり」へ”と題し、2005年から行っている奈良をPRするキャンペーン『うまし うるわし 奈良』にて橿原神宮への旅を展開しています。

神武天皇陵

神武天皇陵

11月27日(水)に「親謁(しんえつ)の儀」として天皇皇后両陛下が訪れることからも注目されている神武天皇陵。11月22、23日に伊勢神宮、27日に孝明天皇陵、28日に明治天皇陵、12月3日に昭和天皇陵、大正天皇陵の順で訪問されます。「親謁の儀」とは天皇が変わったことをご先祖様に報告する儀式のこと。天皇皇后両陛下は第一代天皇の神武天皇陵にも参拝の為いらっしゃる予定です。

神聖な空気が流れる陵墓

神武天皇陵は橿原神宮のすぐ側。畝傍山(うねびやま)の東北の麓に位置します。正式名称は「畝傍山東北陵(うねびやまのうしとらのすみのみさざき)」と言い、第一代天皇・神武天皇が眠る陵墓です。円丘の周囲は約100m、高さは約5.5mの大きさ。鳥居の近くで佇んでいると、静寂な時の中で流れる力強いパワーを感じました。

勅使館

勅使館

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橿原神宮境内にも天皇にまつわる建物が。通常非公開の「勅使館(ちょくしかん)」が2019年12月8日(日)まで特別公開中です(除外日あり)。「勅使館」とは天皇陛下の御代理である「勅使」が例祭「紀元祭」や重要な祭典の前に参籠(さんろう)・潔斎(けっさい)する建物。

勅使館 館内

これまで非公開だった勅使館の「上壇の間」まで見学できるほか、神職さんによる解説も実施されます。

上段の間から眺める勅使館
シャンデリア
御幣物
御幣物が納められる唐櫃(からびつ)

大正6年の建造物で、以前は貴賓館として使用されていましたが、昭和13年から始まった橿原神宮 拡張整備計画によって勅使館へと変わりました。御勅使がいらっしゃる建物は簡素なつくりになっています。

寝殿造庭園

勅使館の大きな特徴は、白洲、池、築山という要素を取り入れた寝殿造庭園であること。平安時代貴族社会で流行した寝殿造庭園ですが、武家社会と仏寺の繫栄により衰退し、完全な姿を残す庭園はありません。

祭事が始まる前にご覧になる庭という意もあり、目の前に松の木を植栽した力強い印象の庭園に仕上げられています。

鳥居の改修工事の際に出た古材を使用した「開運招福・健康延寿鳥居古材木札」

JR東海で行われている『うまし うるわし 奈良』“橿原神宮編”キャンペーンでは、公開期間中にいらっしゃった拝観者の方で、「『京都駅』『新大阪駅』着のエクスプレス予約/スマートEXの商品を利用された方」および「JR東海ツアーズの対象旅行商品で旅行された方」には、橿原神宮の鳥居の古材を使用したお守り「開運招福・健康延寿鳥居古材木札」が授与されます。
詳しくは「うまし うるわし 奈良」のHP(https://nara.jr-central.co.jp/)をご確認ください。

【公開日】2019年12月8日(日)まで ※下記は除外日となり拝観不可
11月10日(日)、12日(火)~15日(金)、20日(水)、30日(土)

【公開時間】9:30~15:30 ※下記日程は午後12:30~15:30のみ公開
11月11日(月)、21日(木)、12月1日(日)

【特別拝観料】500円

旧織田屋形(文華殿)

旧織田屋形(文華殿)

昭和42年に織田家旧柳本藩邸の表向御殿を移築、復元した建物。明治時代には柳本小学校校舎として使用されていましたが、現在は重要文化財として本来の姿が再現され残されています。

文華殿 館内

表座敷で殿様が家臣たちと対面した大書院は、下段の間より中段、上段と奥に入るにつれ床が高くなり、それに伴い格式も高くなっています。

霧の図柄を見て鳳凰と判断された彫刻

欄間には結界の意も表する鳳凰が描かれた美しい彫刻が施されています。

理科室として使用されていた上段の間には違い棚が

お殿様が鎮座していたとされる場所は小学校時代、理科室だったそう。校舎としても活用していたのに、ほとんど当時のまま残されていることが素晴らしいですね。

普段は非公開ですが、11月16日(土)、17日(日)は一般公開される予定です。講演会「神武天皇景仰の思想と明治維新」が開催される為、無料で拝観できます(別途テキスト代等500円)。※高校生以下無料(学生証の提示が必要)
詳細はこちらよりご確認ください ⇒ 橿原神宮HP 橿原だより(https://www.kashiharajingu.or.jp/dayori/?m=201911

勅使館に設置された灯籠

11月10日(日)には延期されていた国事行為「祝賀御列の儀」(両陛下が乗られたオープンカーが皇居から赤坂御所までパレード)が実施されることもあり、再度注目が集まる即位礼正殿の儀。この機会に是非、日本の原点「日本のはじまりの地」で神聖な空気を味わってみてはいかがでしょうか。

(記事:柏原美紀、写真:神森沙織)