【札幌市電 古今東西車両紹介(2)】札幌市内を走り続けて60年「210形~240形」

2020.04.30

札幌の路面電車は「市電」と呼ばれ、市内約9㎞を60分ほどかけて一周しています。現在6車種が定期運行するほか、積雪時には除雪車が登場するなど、観光資源としても注目されています。今回は60年間にわたり市内を走り回っている「210形~240形」を紹介します。

北海道生まれの道産子車両「210形」

210形は現行車両の中でも最も古く、札幌市電の最盛期である1958(昭和33)年に登場しました。廃車となった単車110形・120形の主要機器を流用して札幌綜合鉄工共働組合が製造した「北海道産車両」です。札幌スタイルと呼ばれた330形のイメージが踏襲されており、丸みの多い正面1枚窓が特徴です。

Made in Hokkaido

210形が運転を開始した当時は、豊平線(1971(昭和46)年)全線廃止)、苗穂線、北5条線、西20丁目線(いずれも1971(昭和46)年全線廃止)、桑園線(1960(昭和35)年全線廃止、鉄北線(1974(昭和49)年全線廃止)、西4丁目線(1973(昭和48)年全線廃止)など、札幌市内に路線が張り巡らせていました。路線が縮小された今でも4両が現役で市内を走り回っています。

札幌市交通局カラーが映える「212号」

札幌市交通局カラーが美しい212号

全車両の約8割がラッピングされている中、1958年11月に製造された212号は一時期「雪ミク電車」のラッピングが施されたものの、現在はグリーンの札幌市交通局カラーに戻されています。かつては車掌が乗車していましたが、1970(昭和45)年11月から1971(昭和46)年1月にかけてワンマン化が行われました。

お部屋探しのパートナー「213号」

全面広告はまるで走る看板
ふたつの顔を持つ213号

213号は「くきつ」のラッピングを纏っています。進行方向によってライトグリーンまたはオレンジに変るフロントが特徴的です。1958年12月に製造された車両は、まるで走る交通博物館。これまで何人を乗せてきたのでしょうか。

ふたり仲良し「220形」

221号とササラ電車(除雪車)
No.1の文字が目立つレイアウト

210形と同じ仕様ながら、製造年の違いから形式が変更されています。220形は2両が現役で、221号はコカ・コーラ、222号は三井ホームのラッピングが施されています。

札幌市電最多の7両が活躍「240形」

60年前の車両ながら7両が現役

1960年の製造ながら、241号から248号まで全車種で最も多い7両が現役で活躍しています。245号は事故により1970年(昭和45年)9月に廃車になりましたが、電装品と台車は気動車改造の720形に流用されるなどリサイクルが図られています。

街を駆け抜ける色白美人「244号」

シンプルでオシャレなラッピング

244号はワミレスコスメティックス株式会社のラッピングが施されています。白い車体にロゴと商品がセンス良く並び、60年前の車両とは思えないまとまりを見せています。

カメがトレードマーク「247号」

楽しそうな絵柄が子どもたちに人気の247号

60年前の車両から最新車両まで同じ鉄路を走る

新旧の車両がすれ違う

1960年代の車両が数多く現役であることに驚かされました。実際に乗ってみると60年も経過していると思えない安定感。日頃よりしっかりメンテナンスされていることが分かります。最新車両と古い車両が混在する札幌市電。どの車両が来るかワクワクしながら到着を待つのも楽しいものです。

文/写真:吉田匡和


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