【札幌市電 古今東西車両紹介(5)】札幌市電初の3車体連接車 A1200形「ポラリス」

2020.05.03

札幌の路面電車は「市電」と呼ばれ、市民に親しまれています。1970年代に地下鉄の開業で路線が縮小され、一時は存続の危機に立たされたこともありましたが、2005(平成17)年に札幌市長が存続を決定。現在は環境保護や都心部の活性化の核となるべく新造車両が導入されています。今回は2013年から営業運転を開始したA1200形「ポラリス」を紹介します。

2013年デビューの新車両

これまでの市電のイメージと異なる近代的デザイン

A1200形は2012年に製造され、翌年5月5日にデビューしました。2015年の市電ループ化に対応すべく導入された車両で、製造元であるアルナ車両が開発した超低床車のブランド名「リトルダンサー」のUaタイプがベースとなっています。工業デザイナーの榮久庵憲司氏がデザインを担当。札幌の街の先進性や爽やかな気候風土がイメージされています。新時代の市電の顔として現在3両が運行しています。

運転席の比較

3300形の運転席
3300形より進化したA1200形の運転席

A1200形は3300形以来、約10年ぶりとなる新造車両です。ふたつの運転席を比較すると、基本構造は共通しているものの、スイッチ類がシンプルになっていることが分かります。

大学生がロゴをデザイン

北極星を表す「ポラリス」と命名

愛称は2,242件の公募の中から「ポラリス(北極星)」に決まりました。ロゴデザインは、札幌市立大学の学生にデザイン案を依頼。安定した力強い走行のイメージが表現されている点が評価され、秋元菜奈実さんの作品が採用されました。

2013年グッドデザイン賞を受賞

市電に乗るのが楽しくなるミニ展望席

ポラリスは両端の台車付車両の間に台車のない中間車を挟む3車体連接車となっています。出入り口の高さは従来車両よりも50cmほど低い350mmで、中間車の扉には車椅子用の渡り板が装備されています。定員は71(座席27)で、一部の座席は車椅子のスペースを確保するために跳ね上げ式になっています。大きく開放的な窓が特徴で、ミニ展望席も設置されています。車内は道産木材を使用し優しく暖かみのある空間に仕上げられています。

車内をほっこりさせるハートのつり革

ハート形のつり革には「人に優しく」というメッセージが込められており、混雑した車内でも人々の気持ちをほっこりとさせます。外観だけでなく車内の心地よさも評価されて2013年度グッドデザイン賞を受賞しました。

ポラリスグッズを手に入れよう!

種類豊富なポラリスグッズの数々

札幌市交通局では、市電や地下鉄のグッズを販売しています。ポラリス関連はカプセルトイキーホルダー(100円)、子ども用キャップ (1,000円)、キッズくつした(350円)、付箋(200円)、サッポロスマイルバッジ(300円)、PVC製キーホルダー(300円)、HOスケール模型(動力なし19,800円 動力あり28,600円)の7点と豊富。全品、地下鉄大通駅西側コンコース内の札幌市交通事業振興公社総務部事務所で販売するほか、通信販売も行われています。この機会に購入してみてはいかがでしょうか。

文/写真:吉田匡和


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