5月7日以降も緊急事態宣言が続きそうないま、世の老若男女は、目の疲れ、ドライアイに悩まされている―――。

在宅勤務を強いられ、ステイホームで自宅のなかに巣ごもりしていると、無意識のうちに増えている時間が、モニター閲覧時間。

仕事はPC作業・オンライン会議が増え、子どもたちはゲームやテレビ、動画閲覧が中心の毎日に変わり、知らずしらずに目を酷使している。

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さらに↑↑↑の円グラフのように、在宅勤務の平日、睡眠時をのぞくと「モニターを見ていない時間」はたった3.3時間しかなかったという。

こうした思わぬ「目の酷使」に対し、眼科専門医はこう警告する。

モニター長時間直視は、視力低下や眼病の原因に

「モニターを長時間見続けると、目が乾いて角膜上皮に傷がつく場合があるので、要注意」と伝えるのは、順天堂大学医学部附属静岡病院 眼科 先任准教授 土至田宏先生。

「通常、まばたきは1分間に20回程度。モニターを見続けるとまばたきが1/4程度に減少する。そうなると、目が開いている時間が長くなり、目の表面が乾いて角膜が傷つきやすくなる」

「普段は涙で保護されている角膜は、水晶体とともに光を網膜に集めるレンズの働きと、異物や細菌の侵入を阻むバリアーの役割を果たす重要な部位。角膜が傷がついてしまうと、視力低下や眼病の原因になる。注意が必要」(土至田先生)

そこで、眼科専門医 土至田先生が教えてくれるのが、モニターの見方と、酷使した目のケアについて。

モニターは明るさ、角度、時間がポイント

◆ モニターは明るくしすぎないように。部屋を明るくして、モニターの明るさは抑えよう。

◆ PCは少し見下ろす位置に置くこと。画面は目線の真正面にすること。

◆ 1時間PC作業をしたら、モニターから目を離し、適宜、目を休める。窓の外を見る/1m以上遠くを見る/目をしっかりとつぶる。

◆そしてここもポイント↓↓↓

「最近、肩がこってる? それは、眼精疲労にともなって起こる首・肩の痛みかも。また、目が乾く人は、目を潤したり眼表面保護の目薬を選ぶといい。目に必須の栄養素であるビタミンA入りの点眼薬は、角膜上皮細胞のヒアルロン酸の産生を促し、そのヒアルロン酸が細胞の進展を助けるので、角膜上皮の傷を早く治す作用がある」(土至田先生)

目のケアはメガネ、目薬、あたためる がポイント

◆ 肩こりや首筋のこりは目の疲れ由来かも。見たい距離が楽に見える眼鏡の使用を。

◆ 目が疲れたと感じたり、乾いたらまずは3時間に1回を目安に、目薬で目を潤す。症状が酷い人には角膜修復機能のあるビタミンA入りの目薬が有効。

◆ ホットアイマスクで目を温める。

――― 眼科医の6割以上が「十年前に比べ、角膜上皮に傷のあるドライアイ患者が増えている」「スマホ普及が関係している」と感じている現代。目をケアするという心がけが、いま大事かも。