イメージ写真:てっちゃん / PIXTA

2020年10月26日(月)から「エスカレーター『歩かず立ち止まろう』キャンペーン」が始まります。全国の鉄道事業者50社局と商業施設などが連携し、駅施設などにポスターの掲出やディスプレイ広告の掲載を行い、エスカレーターの安全利用を呼び掛けるというもの。「止」の縦画をエスカレーターに見立てたポスターデザインはシンプルながら秀逸で、左右バラバラに立つ人々の姿は「片側に寄って反対側は急いでいる人に譲る」(どちらを開けるかは地域差)という習慣に明確にNoを突き付けている――と書くのは勇み足でしょうか。

とはいえ根付いてしまった習慣を上書きするのは難しいものです。「周りがみんな片側に寄っている中で反対側に踏み出せますか?」と言われると、まあ大変にやりづらい。急いでいる人に何を言われるか分かったものでもない。強引な解決法として「一人分の幅しかない狭いエスカレーターを使う」という手もありますが、従来のエスカレーターを取り替えるにもコストがかかります。

いっそのことコロナ禍を理由に「他者と距離を取るために市松模様みたいな並びでエスカレーターに乗りましょう」と提案するのが正解かもしれません。