※2014年3月 現・道南いさりび鉄道所属

トップ画像は、JR北海道海峡線、江差線ホームのキハ40 1812。

酷寒地仕様で1982年(昭和57年)に製造されたキハ40 229を1994年(平成6年)ワンマン化して812に改番。2006年(平成18年)機関・変速機換装などの延命工事を行って1812に改番した車体。2016年(平成28年)3月、北海道新幹線開業にともない並行在来線として江差線が道南いさりび鉄道に転換され、この車体は道南いさりび鉄道に移籍しました。JR北海道色からオリジナル色塗装【山吹色】「春カラー」に替わって活躍しています。長持ちするキハ40らしいですね。

※北海道に導入されたキハ40は、全車両が酷寒地仕様。1977年製(101~116)と1978年以降製造(117~250)には微妙な差異がありますが、詳述はしません。

木古内駅に停車するキハ40 808。2014年(平成26年)5月に廃止された江差線江差駅行です。

※2014年3月 現存しません オリジナルが4:3です

1980年(昭和55年)製造のキハ40 192を1994年(平成6年)ワンマン化して808に改番。残念ながら2018年(平成30年)に廃車されました。

木古内駅は、2016年(平成28年)北海道新幹線開業以降は、道南いさりび鉄道(旧江差線)と北海道新幹線木古内駅、海峡線は新中小国信号場までの区間をJR貨物が専用線として使用しています。

青函トンネルは「三線軌条」化されていて、北海道新幹線とJR貨物の貨物列車が供用しています。

筆者は、2014年3月に青春18きっぷで初めて北海道を鉄道で旅しました。これから、その鉄道旅で写したキハ40を順番に並べてゆきます。

残念ながら2015年3月にJR北海道はキハ40系の引退をアナウンスしています。少しでも多くのキハ40系の写真を残しておきたいと思ってこのコラムを書いています。

函館駅ホームの右がキハ40 1810、左奥がキハ40 839。

※2014年3月 左奥:現存しません 右:道南いさりび鉄道で稼働中

1981年(昭和56年)製造のキハ40 219を1994年(平成6年)ワンマン化して810に改番。さらに2011年に延命改造(機関・変速機の強化換装・他)して1810に改番。2016年に道南いさりび鉄道に譲渡、【濃緑色】夏カラーにカラーリングされて活躍しています。元気に44年走り続けています。

左奥のキハ40 839は、1977年(昭和52年)製キハ40 114を1995年(平成7年)にワンマン化してキハ40 839に改番しました。

2016年6月に廃車となっています。

もしかすると酷寒地仕様のキハ40 100番台(101~250)の内、1977年製造の101~116が先に廃車されているのかもしれません。

長万部駅構内のキハ40 1797。

※2014年3月 現存しません

1980年(昭和55年)製造のキハ40 161をワンマン化してキハ40 797に改番。さらに2008年(平成20年)延命改造(機関・変速機の強化換装・他)、改番して1797になりました。2024年5月に廃車になりました。

ありゃ、1980年製造でも廃車されていますね・・・。

滝川駅ホームのキハ40 1766。

※2014年3月 現存しません

1979年(昭和54年)製造のキハ40 121をワンマン化して766に改番。さらに2007年(平成19年)に延命改造(機関・変速機の強化換装・他)して1766に改番。

国鉄色に塗装が変更されましたが、2024年3月に廃車されました。

同じく滝川駅ホームのキハ40 1704。後方車両は車番不明。

※2014年3月 現存しません。

1981年(昭和56年)製造のキハ40 240を1990年(平成2年)ワンマン化。キハ40 704になりました。2005年(平成17年)に延命改造(機関・変速機の強化換装・他)で1704に改番。2024年、譲渡されました。譲渡先など詳細はわかりません。

「北海道のキハ40 雪の中を走る姿」として自分で撮影した中では好きなカットです。しかし雪で車番が72×と読み取れません。撮影は、宗谷本線和寒駅。列車交換の時でした。

※2014年3月 車番不明

稚内駅ホームのキハ40 1790。臨時快速旭川行の後方です。

※2014年3月 JR北海道「山明」号に改造され稼働中

1980年(昭和55年)製造のキハ40 199を1993年(平成5年)ワンマン化してキハ40 790に改番。2005年に延命改造(機関・変速機の強化換装・他)して1790に改番。

その後「山明」号に改造されて不定期で使用されています。所謂イベント列車です。

臨時快速旭川行でキハ40 1790の旭川側に連結されたキハ400-503。

※2014年3月 現存しません

1980年(昭和55年)製造のキハ40 149を1988年(昭和63年)急行用に改造(機関・変速機の強化換装・他)キハ400 149に改番。さらに1998年(平成10年) に「お座敷列車」に改装してキハ400-503に改番した車体です。

撮影した翌年、2015年(平成27年)3月に廃車され既に解体されています。

キハ400-503の顔。

※2014年3月 現存しません

「お座敷列車」の車内。靴を脱いで掘りごたつ(特に暖かくなかったと思います)に向かい合って坐ります。

※2014年3月 現存しません オリジナル写真が縦だったので加工しています

旭川駅ホームのキハ40 1745。

※2014年3月 旭川運転所で稼働中

1980年(昭和55年)製造キハ40 169が1991年(平成3年)ワンマン化されキハ40 745に改番。さらに2011年(平成23年)延命改造(機関・変速機の強化換装・他)されてキハ40 1745になりました。

嬉しいコトに、現在も稼働中です。

石北本線上川駅ホームのキハ40 829。後方車両の車番は不明です。

※2014年3月 現存しません

1977年製造のキハ40 104を1994年(平成6年)ワンマン化して829に改番しています。

残念ながら2021年(令和3年)廃車されました。

同じく上川駅を旭川方面に出発したキハ40 826。

※2014年3月 現存しません

この車体も1977年製キハ40 101をワンマン改造、キハ40 826に改番したものでした。2021年(令和3年)に廃車されました。

ここまで見た13両の内、既に8両が廃車され現存していません。1両は、車番不明ですが、それでも嬉しいのは、4両が元気に稼働していることです。

次回は、遠軽駅からです。

(文・写真) 住田至朗

※過去の写真はライター住田がプライベートで旅をした時のスナップ写真です。

※『JR路線大全 北陸・信越本線』(天夢人/2023)『国鉄の基礎知識』(創元社/2011)『停留場変遷大事典』(JTB/1998)『JR全駅・全車両基地』(週間朝日百科/60巻)『北海道 駅名の起源』(日本国有鉄道北海道総局/1973年)他を参照しています。

※鉄道、駅などは鉄道会社、利用者の皆様のおかげで撮影させていただいています。ありがとうございました。