JR東日本は、East-i(491系)に搭載したカメラで電車線設備を撮影。AIで電線や金具の良否を自動で判別するシステムを開発する。

2021年度から在来線に導入を開始し、検査の一部省力化と品質向上を図る。

これまでは、高所作業車で夜間、電力係員が現地確認・判断し、電車線設備を検査していた。

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今後は、East-i 車両屋根上カメラで電車線設備を撮影し、そのデータをモニタリングセンターが共有しながら架線金具良否をAIが自動判別、架線の金具変形などを見つけていくイメージ。

また架線設備のスリム化もあわせて実施。電路設備の老朽取替にあわせ、インテグレート架線(在来線)や高速シンプル架線(新幹線)などの設備点数が少なくスリム化された設備を導入することで、作業の安全性向上や設備故障、メンテナンスコストの低減を図っていく。

頭上の架線のほか、足元の線路設備も自動モニタリングしていく。

JR東日本首都圏エリアなどでは、営業列車に線路設備モニタリング装置を搭載するとともに、データ処理手法や不良箇所の自動判定技術を開発し、高頻度データを活用した効率的で質の高い線路メンテナンスを実現していく。

取得データを確認・分析することで徒歩による目視点検を効率化している。現在、線路設備モニタリング装置は39線区に導入され、首都圏線区を中心に、地方幹線の一部でも使用開始している。

同社は線路設備モニタリングについて、2020年度末までに50線区への導入完了をめざす。