1980年代に東急車輛製造と日本車輌製造でつくられた京成電鉄3600形。その廃車がすすみ、8両編成はすべて姿を消した。

3600形は、都営地下鉄浅草線までは乗り入れ、その先の京急電鉄線には乗り入れない仕様。京急電車の「先頭車が電動車」という決まりは採り入れず、先頭車はモータなしのクハ(T)と、中間電動車モハ(M)4両を組む、4M2T構成で登場した。

京成初のオールステンレス車で、京成の通勤形車両で初めて界磁チョッパ制御を採用したくるまで、T字型ワンハンドルマスコンや回生ブレーキ付界磁チョッパなどは、京成スカイライナー初代AE形と同じくした。

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画像の京成3600形 3658編成も廃車。1月29日にはその先頭車が廃車解体される地へ陸送された。

その廃車解体の地は……

3600形 3658編成の先頭車(東急製)がトレーラーで運ばれた地は、北館林荷扱所。

地図では、東武鉄道株式会社 資材管理センター北館林解体所 と出てくる。場所は、館林駅から東武佐野線の電車でひとつめ、渡瀬駅の先にある物流拠点の一角にある。

周辺には、アサヒ飲料 群馬工場や、東武運輸 群馬東物流センター支店、Bullフーズ(ブルドックソース)館林工場、日本通運 館林支店、ダノンジャパン 館林工場、大同薬品工業 関東工場などが集結している。

解体現場は、3線の北渡瀬留置線や保線基地の線路脇。ここで東武をはじめいろいろな鉄道会社の廃車体が解体されている。

こうした解体品は、一部がリサイクルされて、再び産業品としてよみがえる。

―――姿を消す京成の丸目4灯、3600形。東急グループの東急車輛製造などで製造され、東武グループの北館林解体所で解体、という生涯をいく京成のくるまもある。