日本初の再エネ100%電車 EST交通環境大賞受賞の東急電鉄・世田谷線は地域に密着した住民の足
沿線には吉田松陰ゆかりの神社も
最後は駆け足で、世田谷線の沿線案内。三軒茶屋駅の目の前に観光案内所があり、散策ガイドとなるパンフレット類が置かれています。住宅街をひたすら走る世田谷線で、唯一の撮影ポイントといえるのが若林駅近くの「環七若林踏切」。踏切両側に環七を横切る歩道橋があり、列車をカメラで狙えます。踏切は独特で、道路、軌道の双方に信号があり、道路が青信号の場合は列車は信号が「青」に変わるまで踏切手前で待ちます。この方式は、一般的な路面電車と同じです。
沿線で訪れてみたいのは、駅名にもある「松陰神社」。幕末に時代を創った長州藩士の吉田松陰がまつられるのは、かつてこの地に長州藩主の別邸があったから。世田谷線との関係でいえば、松陰の妹の杉文(後に楫取美和)の生涯を描いた2015年のNHK大河ドラマ「花燃ゆ」の放映にあわせて、ラッピング電車が運転されたこともあります。
文/写真:上里夏生