東京都交通局は3月2日、都営大江戸線 都庁前駅の3D点群データをオープンデータとして公開した。都市のデジタルツイン実現プロジェクトの一環。

デジタルツインとは、センサーなどから取得したデータをもとに、建物や道路などのインフラ、経済活動、人の流れなどさまざまな要素を、サイバー空間(コンピューターやコンピューターネットワーク上の仮想空間)上に「双子(ツイン)」のように再現したもの。

デジタルツインで期待される効果は、

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・都市のフィジカル空間(現実空間)の状況がサイバー空間上でリアルタイムに把握できる。

・最新・リアルタイムのデータを利用した分析・シミュレーションが自由に可能。

・分析・シミュレーションの結果をフィジカル空間にフィードバックすることで、さまざまな用途でデータが活用されるようになる。

など。また3D点群データとは、レーザースキャナーなどで生成された、3次元(X、Y、Z)の位置情報を持つポイントデータ。

この3D点群データを活用すると、非接触で測量でき、高所や人の立ち入りが困難な場所のデータも取得できる。

またデジタルデータとして多用途での活用が期待され、現在はインフラや設備の維持管理のほか、3D地図作成などで実際に利用されている。

今回、G空間情報センター公式ページで公開された都庁前駅の空間は、地下3階(ホーム階)から地下1階までの一部。

都庁前駅 地下1階 3D点群データ、都庁前駅 地下2階(改札階)3D点群データ、都庁前駅 地下3階(ホーム階) 3D点群データの3種類のデータについて、LASファイルとPLYファイルでダウンロードできる。

東京都は都市のデジタルツイン実現にむけ、「GPSによる位置情報を活用し、緊急事態宣言(2020年4月~)の前後において、道路単位で流動人口の変化を可視化」「データ利活用実証プロジェクトの内容を反映し、「エリア・ビル・フロア」における混雑可視化」「時間経過による日照の変化、ある地点における風況の変化のシミュレーション」といった内容のコンセプト動画を公開している。