3並びのきっぷではありませんが、家をひっくり返したら加悦SL広場を訪れた時の「きっぷ」が出てきました。この三日後、2020年3月31日に加悦SL広場は閉園しました。

令和3年3月3日は「3並びの日」ということで、日本全国各地の鉄道事業者から3並びの日を記念する入場券・乗車券が発売されています。

きっぷに入れる日付も西暦です、という会社が多くなりましたが、今でも硬券に元号で日付を入れてくれるところもあるようで、記念日のきっぷを買い求めに遠くまで乗りに行かれた方もいらっしゃるかも知れません。

Suicaを筆頭とするICカードの普及、MaaSとも組み合わせやすいQRコード乗車券の広がりにより、紙のきっぷ自体は次第にその数を減らしていくと予想されています。

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鉄道発祥の地・イギリスで、トーマス・エドモンソン氏が57.5mm×30mmのきっぷを考案したのは1836年のこと。あと15年もすればA型券は生誕200周年を迎えることになりますが、果たしてその頃にはこうした紙のきっぷは生き残っているのかどうか。

紙のきっぷ自体は手のひらに収まるようなサイズで、どこからどこまで移動した証明に、旅の記念として残るもの。ICカードだとは乗車履歴などは残りますが、その時々の移動の証を形あるものとしては残すことはできません(乗車履歴を発行したりはできますが)。

電子書籍がかなり普及してきた今の世の中でも、趣味的に「紙の本」を作る人は後を絶ちません。紙のきっぷもファンアイテムやコレクターアイテムとして、特別な日の記念品として細々と生き長らえていくことでしょう。