南海電鉄 本線と空港線が接続する駅―――泉佐野。

そのルーツは、1897(明治30)年、堺と佐野の間に鉄道を開業させた南海鉄道の佐野駅。

1948(昭和23)に、佐野町が泉佐野市へと移ったときに、泉佐野駅と名を変えた。

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ここ泉佐野駅のまわりは、すぐ先にある関西国際空港(関空)のコンクリートモダンな空間とは対象的に、木造づくりや蔵づくりの古い建屋が並ぶ下町の世界。

古くから地元で愛されてる老舗で、どて焼、ぶた玉、瓶ビール

紀州街道の宿場町・港町として栄えた、駅の海側、若宮町や栄町などとそのまわりを夕方歩いてみると、大衆酒場、ホルモン、パブ、スナック、サロン、カフェ、酒処、季節料理、割烹、寿司、お好み焼きと、赤提灯やネオンがぽつぽつと灯っている。

「昔っからやってるお好み焼き屋でな、このへんの人らもよう行くわ」というその店の暖簾をくぐり、どて焼(80円)、ぶた玉(400円)、瓶ビールを頼む。

こちらのとなりに座った家族は、「とりあえずどて焼、20本」と。店を出たあと、夜のつばさ通り・上善寺前商店街のまわりを歩いたり、旅籠やゲストルーム、蔵のカフェなどが並ぶ元町を歩く時間もいい。

―――大阪市街と関西国際空港を結ぶ特急ラピートや特急はるか、関空快速で一気にアクセスするのもいいけど、泉佐野で途中下車して3時間ほどさまよう時間もあっていい。

◆関空発着の旅にプラス1時間、空港手前で基地さんぽ
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◆扇形車庫や転車台、久宝寺にEF58らがいたころ
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