国内初の旅客営業むけ振り子式気動車として当時注目を集めたJR四国2000系が、新型車両2700系の拡充にあわせて廃車がすすんでいる。

JR四国と鉄道総合技術研究所(鉄道総研)が共同で開発し、1989年から1998年にかけて富士重工業(現 スバル SUBARU)が製造した2000系は、初期モデルが経年30年を超え、廃車が始まった。

富士重工業が、JR四国に「世界初の振子式特急ディーゼルカー」を3両納入した1989年は、スバルにとってもいろいろ動き出した年でもある。

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たとえば、同社の主力車種のひとつ、レガシィの初代モデルが登場したのも1989年。

同年にレガシィシリーズを米国や欧州でも販売を始め、同年秋には1990年 世界ラリー選手権(WRC)にレガシィで参戦を表明。その年末には、ホモロゲーションモデルともいえるレガシィ RStype RA を発売してしまった。

富士重工業の1989年は、鉄道車両製造に目をむけると、客車製造でも大きな動きがあった。

同社は1989年、JR北海道・JR東日本むけブルートレイン「北斗星」13両を納入している。富士重工業は1969年に国鉄客車メーカーの指定を受け、ブルートレイン用24系25形客車などを製造。

こうした実績が、のちのJR東日本E26系カシオペア用客車製造などへと継承されていく。

富士重工業はJR四国2000系振り子式気動車をつくるなかで、JR北海道キハ281系振り子式気動車なども手がけ、1992年にはその試作機を納入している。

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