シルバーボディのアルミ製新型車両が次々と入ってきて、押し出されるように黄色い電車が消えている、西武鉄道。

黄色い電車は2000系や9000系だけになり、多数派から少数派へ転じて、いま黄色い電車を狙ってホームや線路脇で待つファンもいる。

そこへさらに、黄色い電車が消えるニュース。西武鉄道は2021年度、アルミニウム合金車体の新型車両 40000系10両編成3本を新たに製造し増備する。

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西武40000系が登場したのは4年前、2017年に、東京メトロ有楽町線・副都心線、東急東横線、横浜高速鉄道みなとみらい線 直通対応、有料座席指定列車 S-TRAIN として2017年に登場。

現在は、ロングシート・クロスシート座席転換機構を搭載した0番台(画像)が6本、ロングシート固定編成の50番台が4本、営業運転中。

今回、2021年度に増備される40000系3本は、ロングシート仕様に。

ロング座席版も転換座席版も、足回りにはIGBT素子VVVFインバータ制御、全閉式永久磁石同期電動機(PMSM)を搭載。

動力組成はモータつき車(M)が5両、モータなし車(T)が5両の5M5T。T-M-M-T-M-T-T-M-M-Tという順で組む。

西武40000系の製造は、これまでの0番台・50番台ともすべて川崎重工業が担い、この話題は「西武鉄道が約90年ぶりに川崎重工業に発注したモデル」としても注目を集めた。

またこの40000系は、川崎重工の標準型車両製造プラットフォーム efACE(Environmentally Friendly Advanced Commuter & Express train)を採用。

川崎重工業 efACE は、「リサイクル可能なステンレス構体、内装パネルの採用」「アルミ構体のハモニカ構造、SUS構体にもひねりボルトを採用することで、腰掛や機器レイアウト変更など車体更新しやすい構造の採用」「アルミ複合板やチャンバーレスダクト採用による軽量化」といった特長をもちあわせている。

さらに今回、新たにつくられる3本についても、パートナーゾーンを継承。このパートナーゾーンは、先頭10号車の乗務員室寄りに、車いすやベビーカー利用者に配慮したスペースをおき、大人も子どもも車窓のながめを楽しめるように、客室窓を大型化している。

◆新型車両を支える日立製作所のA-train、総合車両製作所のsustina、川崎重工業は――
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