新型車両を支える日立製作所のA-train、総合車両製作所のsustina、川崎重工業は――

2020.12.29

日立製作所はA-train(エートレイン)、総合車両製作所はsustina(サスティナ)と、各社が車両製造プラットフォームを持っている。川崎重工業も車両製造ブランドを展開している。

それが、川崎重工業が標準型車両と位置づけるブランド「efACE」(イーフェイス)。画像のJR西日本225系や東京メトロ16000系も川崎重工efACEでつくられた。

川崎重工efACEは、Environmentally Friendly Advanced Commuter & Express train の頭をとったブランド名。

特長は、「リサイクル可能なステンレス構体、内装パネルの採用」「アルミ構体のハモニカ構造、SUS構体にもひねりボルトを採用することで、腰掛や機器レイアウト変更など車体更新しやすい構造の採用」「アルミ複合板やチャンバーレスダクト採用による軽量化」の3点。

省エネや環境負荷低減(Environmentally)を追求し、ステンレス車両でもアルミ車両でも対応できる柔軟性、品質と価格の合理性、快適・環境性能の付加価値を基本コンセプトとした標準型通勤車両というパッケージ。

構体材料にステンレス、内装パネルにアルミ複合板を採用し、アルミ構体はモノアロイ化。軽量化による消費電力削減や、製造時にFSW接合することで、MIG溶接に比べて溶接入熱量を削減している。

FSW(Friction Stir Welding:摩擦攪拌接合)は、接合部の熱影響をおさえられる、シールドガス不要、騒音や粉塵の発生を低減できるといったメリットがある。

こうした特徴のなかでも柔軟性に注目。川崎重工efACEは、たとえば車両の大きさ、車体の材料、側窓の大きさ、出入口の位置、腰掛の数など、車体の基本構成(骨格)を変更するようなニーズ、鉄道事業者ごとに異なる要望にも柔軟に対応できるという。

東京メトロ16000系アルミ車や、京阪3000系などは、川崎重工efACEのアルミ構体から生まれた形式たち。

川崎重工efACEのアルミ構体版は、屋根構体の両端に配置する軒ケタ(屋根と側面を接合する部分)と、台ワク構体(床面)の両端に配置される側ハリ(床面と側面を接合する部分)を変動部材とすることで、さまざまな屋根高さや車体幅のユーザーニーズに対応させている。

いっぽう、JR西日本225系やJR北海道733系などはこの川崎重工efACEのステンレス構体でつくった形式。

川崎重工efACEのステンレス車両は、スポット溶接やレーザー溶接で組んだステンレス製の外板、骨組み、ロールフォーミング成型された長尺材などを、台ワク、側、屋根、妻の各構体ブロックで構成し、組み立ててつくられる。

efACEステンレス構体では、側構体の車長方向に配置される骨組みをアルミ構体のハモニカ構造と同形状にすることで、内装材の取り付け方法をアルミ車両とステンレス車両で共通化させている点も、ポイント。


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