山手線むけに1985(昭和60)に登場した国鉄205系が、E231系500番台の登場でローカル輸送へと転職し、さらに新型車両E131系の登場でその先のゆくえが気になるいま―――。

宇都宮線(東北線)や日光線を走る205系600番台も、E131系が2022年春に登場すると、いよいよ押し出されるグループに。

この宇都宮・日光線へのE131系で気になるのは、2形式の共存スタイル。

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宇都宮線・日光線むけに2022年春に登場するE131系は、3両編成を基本として15本をつくる。

ひと足に営業運転についた房総エリアむけ幕張車両センター所属E131系は、モータつき車(M)とモータなし車(T)の2両編成が基本。

モータつき車に制御装置や駆動機器をのせた1M方式で、この1M方式を宇都宮線・日光線むけ3両編成版もベースとするならば、M-M-T(2M1T)とつなぐ動力組成になるか。

いっぽう現行の小山車両センター所属205系600番台は、4両編成12本が走っている。こちらは先頭車がモータなし(T)、中間車2両がモータつき車(M)で、T-M-M-Tとつなぐ。

基本4両編成の205系12本から、基本3両のE131系15本へ。短編成化して本数を増やし、需要に応じてフレキシブルに列車回数や編成を組むねらいがあるか。

またこの205系600番台は、宇都宮線運用で、通勤通学時間帯の混雑する列車の一部で4両編成を2本つないで8両編成で走るときもある。

そこで気になるのは、E131系が入ってくると、8両編成時ほどの需要にどう対応するか―――。

たとえば、E131系と205系が共存する期間は両形式による4両+3両の併結があるか。または、E131系のみの3両+3両で対応するか。

さらに、E131系へすべて置き換えられた場合、需要に応じては3両+3両+3両の9両編成が走るか―――。

―――いよいよローカル輸送へと転じた205系が再び追いやられる時代へ。

宇都宮線・日光線むけ205系のなかには、オリジナル顔とは違う、京葉線時代のメルヘン顔もいる。こうしたマルゴの今後のゆくえも、気になる。

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