JR各社、大手私鉄、中小民鉄、路面電車……それぞれ各社で、旅客用車両の一部に荷物を載せるという客貨混載輸送が広がりをみせている。

コロナショックから旅客数・定期券利用数が減少するなか、東武鉄道は8月2日から企業むけ有料手回り品料金制度を導入するなど、かつてあった制度を現代事情にあわせて復活させる動きもある。

こうした客貨混載輸送というトレンドの影で、細々と残っているのが、新幹線 荷物輸送。

ADVERTISEMENT

JR東日本などが始めた地方ローカルの海産物を東京へ運ぶといった実証実験レベルではなく、40年前の1981年から続く、国鉄時代にできた新幹線 小荷物輸送サービスがある。

それが、レールゴー・サービス。

1981年登場時は、東海道新幹線で始まった。この東海道新幹線レールゴー・サービスを皮切りに、別の新幹線路線にも波及。

東海道新幹線レールゴー・サービスは2006年に廃止されたが、東北新幹線 東京~仙台、上越新幹線 東京~新潟の間はこのレールゴー・サービスがいまも細々と営業を続けている。

運べる荷物は、危険物・動物・貴重品など以外の小荷物で、送れるサイズはボックス1(~3kg)、ボックス2(~6kg)、トランク・バッグ(~30kg)など5種類ある。

また小荷物を載せられる列車も限られていて、東京~新潟は新幹線とき系上下各5本、東京~仙台は新幹線やまびこ系上下各6本のみ。料金は1010~4450円で、集配サービスを加えた「ひかり直行便」(東京~仙台)もある。

大判時刻表の後半ページ、「営業案内」のなかにも、このレールゴー・サービスの概要がいまも記されている。

◆東武鉄道が企業むけ有料手回り品料金制度を導入、乗車区間の小児運賃相当額
https://tetsudo-ch.com/11651414.html

◆山陽新幹線で貨客混載検討はじまる JR西日本と福山通運が連携
https://tetsudo-ch.com/11593703.html

◆九州新幹線を活用した荷物輸送「はやっ!便」5月開始 博多~鹿児島中央間が最速2時間40分
https://tetsudo-ch.com/11440499.html

◆近鉄 名阪特急 アーバンライナ ーnext plusで貨客混載事業、夏から実施
https://tetsudo-ch.com/11335608.html