森林鉄道の蒸気機関車「雨宮21号」が大自然を駆け抜ける

2021.09.11

雨宮21号はミニサイズでも迫力満点

少年にとって有人の改札は初めての体験

チケットを買って改札を通ります。ちびっこには鉄の塊である蒸気機関車の迫力はもちろん、駅員が切符を切るのも初めての体験。年配の方々も、機関士が石炭をくべる光景を興味深そうに見ています。誰もがワクワクしながら発車を待っていることが伝わってきました。

約2㎞を12分ほどかけて走る

ポォーという汽笛を鳴らして雨宮21号が出発しました。公園内はキャンプ場になっていて、バーベキューを楽しんでいるファミリーが手を振っています。

白煙をあげて突き進む
吊り革や網棚が残された客車内部

ミニサイズながら力強いピストンや、客車に立ちこむ煙は蒸気機関車そのもの。円錐形の大きな煙突は、火の粉の飛散で山火事を防止するための「火の粉止め装置」が内蔵されています。開園時に新造された開放型の客車のほか、大正14年に製造され岡山県の井笠鉄道で使用されていたレトロな客車が使用されています。

石炭をくべる手に力がこもる

雨宮21号の始動は、薪をくべて蒸気圧を上げる作業から始まり、注水、足回りの整備、油さしなど、数々の工程を経て午前10時の始発に備えます。走行区間内に上り下りカーブがあり、レールの状況を判断しながら石炭をくべていて、乗客が多いゴールデンウィークには8日間で1.5トンを消費したことがあるそうです。

列車は笑顔を運んでくれる

雨宮21号は約12分かけて公園内を一周し、いこいの森駅に到着しました。「楽しかった」という声が、あちらこちらから聞こえてきました。

ワクワク感がたまらない

生誕100周年に向かって走り続ける

2016(平成28)年8月に発生した台風で線路が流され、壊滅的な打撃を受けましたが、地域の子どもたちのボランティアによってレール上に堆積した枝や木片が除去されるなど、多くの人たちの懸命な復旧作業が行われ、翌年4月に運転が再開されました。雨宮21号生誕100周年まで、あと数年。いつまでも楽しさを与えてほしいですね。

文/写真:吉田匡和


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