雨の吉野口木造駅舎がシブかった【木造駅舎カタログ】和歌山線10/223 吉野口駅

2022.07.24

※2020年12月撮影

トップ画像は、和歌山線吉野口駅。まだ降雨は続いています。でも端正な瓦屋根の木造駅舎に筆者は萌えました。背後の山が霧に隠れているのもどこか幻想的です。

和歌山線は橋本駅で南海高野線と接続しましたが、この吉野口駅では近鉄吉野線と接続しています。吉野線は近鉄名古屋線などと異なり狭軌(1067mm)です。その出自が吉野山への行楽客と沿線で産出される木材を運ぶことが目的だったので国有鉄道との貨車直通を考慮した軌間(狭軌)を選択したのです。近鉄はJR西日本の駅舎を使用、駅名標もJR西日本仕様に近鉄の駅ナンバリングが入ったものでした。

駅前広場があります。吉野山へは近鉄線に乗り換えて30分ほどです。

※2020年12月撮影

吉野口駅は、南和鉄道が1896年(明治29年)に葛駅として開業しました。1903年(明治36年)吉野口駅に改称。1904年(明治37年)南和鉄道は関西鉄道に買収されます。さらに1907年(明治40年)関西鉄道が国有化され国有鉄道の駅になります。1909年(明治42年)線路名称制定で和歌山線の所属駅になりました。1912年(大正元年)10月吉野軽便鉄道(現・近鉄吉野線)が当駅から吉野駅(現・六田駅)間を開業。共同使用駅になります。駅舎にあった建物財産標には「明治45年4月」と記載されていたので、この吉野軽便鉄道が共同使用する直前に国有鉄道によって改築された駅舎と思われます。

1923年(大正12年)吉野鉄道(吉野軽便鉄道から改称)が橿原神宮前駅まで延伸。吉野鉄道は紆余曲折を経て戦時合併で近畿日本鉄道になりました。1987年(昭和62年)国鉄分割民営化でJR西日本の駅になります。

駅舎の北側妻面は改修されたのか窓の無いノッペリした新しい壁面になっています。

※2020年12月撮影

南側はオリジナルに近い形が残っている様に思われました。・・・と言っても築100年近い木造駅舎を現役で使用しているので様々な改修が行われています。

※2020年12月撮影

雨が少し小降りになって明るくなってきました。

※2020年12月撮影

駅出入口。正面が改札口。ホームは少し高くなっています。駅舎側の単式1番線は近鉄吉野線の下りホーム。ICカード簡易改札機はJR・近鉄両方に対応する様です。筆者は青春18きっぷですが有人駅なので駅員さんのチェックで乗り降りしています。ホームに上がったら近鉄特急吉野行が来ました。

※2020年12月撮影

駅前にはグリーンの鮮魚店と右には「文具・日用品・御進物・菓子」と表示したお店がありました。他は住宅です。

※2020年12月撮影

※鉄道の撮影は鉄道会社、鉄道利用者、関係者などのご厚意で撮らせていただいています。撮影は何よりも安全が最優先。あくまでも業務・利用の邪魔にならないように、そしていつも感謝の気持ちを持って撮影しています。

(写真・文章/住田至朗)


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