手のひらからこぼれそうな大粒のイチゴとイチゴ狩りのイメージ(写真:新京成電鉄)

沿線に果樹園が点在することからフルーツラインの愛称名を持つ鉄道では山形県のJR左沢線が知られるが、首都圏で果物路線を名乗るのが千葉県の新京成電鉄。「新京成フルーツライン」の旬は夏のモモとブルーベリー、秋のナシとブドウ、そして年明けとともに収穫時期を迎える温室栽培のイチゴだ。

親京成は2022年1月22日から、今シーズンの「新京成で行く『いちご狩り』」を始めた。2013年の初開催から、迎えて10年目。沿線の船橋、鎌ヶ谷の両市には、提携する7カ所のイチゴ園がある。昨年はコロナ禍にもかかわらず、のべ約1700人が来園した。

新京成はチラシやポスターでイチゴ狩りをPR。チラシのアンケートに記入して、イチゴ園に提出すると料金が割引になる。イベント開催期間は2022年1月22日から5月末まで、一部イチゴ園は2月から開園する。来園の際は、各農園への予約が必要。

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新京成フルーツラインでは、松戸市のナシ園とタイアップした「梨ジャム」、「梨カステラ」、「梨クラフトビール」発売のニュースも。新京成とグループの新京成リテーリングネットの共同企画で、駅構内のコンビニエンスストアで販売する。

さらに、新京成は沿線散策イベントとして、82回目の「新京成沿線健康ハイキング」を開催する。期間は2022年1月26日~2月28日。新津田沼駅をスタートし、スタンプチェックポイントの船橋市郷土資料館を通り、北習志野駅のコンビニにゴールすると、飲み物と完歩記念バッジ(先着3000人)を進呈する。

新京成の健康ハイキングで訪れる習志野市の旧大沢家住宅には、鉄道ファンも注目の長野県木曽王滝森林鉄道で使用されていたディーゼル機関車が展示される(写真:新京成電鉄)

このほか関東エリアの鉄道事業者では、埼玉県の秩父鉄道とグループの秩父観光興業が2022年2月11日~5月8日までの土日曜日と祝日中心に、ツアー形式の「電車とバスの乗り継ぎ旅秩父いちご狩りツアー」を催行する。西武秩父駅からツアー専用バスで、提携イチゴ園に案内。帰路では、秩父三社の一つ、宝登山神社に参詣する。

記事:上里夏生