山陽新幹線、神戸市営地下鉄 西神・山手線 北神線の2社局3路線が接続する新神戸駅は、ことし3月に開業50年をむかえる。

神戸の玄関口で、神戸空港や都心・ウォーターフロントへのアクセスをはじめとした重要な交通結節点と位置づけられるこの新神戸駅の駅前広場・生田川公園を再整備するイメージが公開された。

新神戸駅前の現状と課題

新神戸駅前広場は現在、「公共交通と一般車が混在し、バスの乗り場が点在して分かりづらい」「北野や布引の滝等の周辺エリアへのアクセスが分かりづらい」「神戸を感じられる雰囲気づくりができていない」といった課題があり、「リノベーション・神戸」のひとつとして、再整備が求められていた。

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また、駅前から続く生田川公園は、「施設の老朽化」「水路により広場が分断され、広場としての機能を有効に活用できていない」「河川との一体感やサクラ、連翼亭といった既存の資源を生かしきれていない」などの課題があり、現在の特徴を残しつつ、新たなにぎわいを生む公園として再整備する案が出ていた。

そこで神戸市は、駅前広場再整備にあたり、2021年9月に「新神戸駅前広場再整備の進め方」を策定、3つの基本方針を示した。

1階と2階で一般車と公共交通を分離

新幹線改札口と同じ22階に公共交通(バス・タクシー)の乗降場所を集約するとともに、待合環境等の向上を図るなど、乗換え利便性を向上させる。

バス乗降場は将来的な神戸空港方面などへのBRTの導入にも対応できるようにし、1階と2階で一般車と公共交通を分離することで、交通の円滑化を図ります。

新幹線改札前の出入口部に結節点を整備

また、初めて訪れる人が目的地にスムーズに移動できるように、新幹線改札前の出入口部で、あらゆる方面への歩行者動線の起点となる結節点を整備。

北野や布引の滝等の周辺エリアへのアクセス改善を図るため、案内サインや、高架下空間のリニューアルを含む歩行者動線を改良していく。

新幹線改札から生田川公園にかけてシンボル空間を整備

駅南側に新設する駐車場の上部にデッキを整備し、新幹線改札から生田川公園にかけ、一体となった神戸らしさを感じられるシンボル空間を整備する。

また生田川公園は、駅前広場と一体となり、フラワーロードの起終点として、またサクラの名所としてより魅力ある空間へ再整備する。

湧水を活用した親水広場をリニューアルし、連翼亭など今ある資源を活かした親水空間とし、駅前広場の一区画として、イベントの開催やキッチンカーの設置が可能な広場を設け、新たなにぎわいを創出し新神戸周辺の回遊性向上を図る。

2022年度には設計に入り、2023年度から着工、2024年度末に供用開始をめざすという。