ことでん志度線イメージ(写真:K.O / PIXTA)

高松琴平電気鉄道(ことでん)は2022年4月16日(土)始発より、志度線全区間(瓦町駅~琴電志度駅、12.5キロ)でワンマン運転を開始する。

鉄道事業者はモータリゼーションの進展や少子化による沿線人口減少、新型コロナウイルス禍における旅客人員減少などにより厳しい状況に置かれている。ことでんも同様で、今後も新しい生活様式の定着などにより輸送需要の伸びを期待することが難しく、コスト増加も避けられない状況にあることから、ワンマン運転に踏み切る。

安全対策として、全駅ホームにホームミラーを設置することで、列車を発車させる際のホームの安全確認を行う。瓦町駅にはホーム非常通報装置を設置し、瓦町駅・今橋駅・琴電屋島駅・房前駅では旅客に注意喚起するため、曲線部にあるホームの笠石に黄色塗装を施す。また、避難ばしごやスロープ板を全車両に設置し、緊急時の対応を可能とする。

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利用時の変更点としては、乗車時は従来同様、きっぷを購入、またはICカードを簡易改札機にタッチすればよい。降車時は車掌が乗務しなくなることから、きっぷ及び運賃を運転士に渡して降りるか、各駅に設置する集札箱に入れるかたちになる。

3両編成で運行している平日の瓦町 6:53 発琴電志度行き、琴電志度 7:34 発瓦町行きについては、車掌が乗務し、これまで通りの取り扱いとなる。ただしこの列車についても、通勤通学の利用者減少が見込まれるお盆・年末年始期間などはワンマンで運行する場合があり、また沿線でのイベントなどで多客が見込まれる場合は車掌が乗務することもある。