新空港線実現に大きな一歩 大田区と東京都の事業費負担割合まとまる 2030年代開業目指す

2022.06.07

東急多摩川線は多摩川(駅名)と蒲田を結ぶ5.6キロの路線。写真は3両編成で走る(新)7000系電車(写真:K.O / PIXTA)

羽田空港の新しい鉄道アクセスになる、(東急)蒲田と京急蒲田を地下でつなぐ鉄道新線の「新空港線(通称・蒲蒲線)」について、地元・大田区は2022年6月6日、事業費負担割合で東京都と合意したことを明らかにした。区は事業主体となる第三セクターを設立し、2030年代の開業をめざす。

蒲田エリアには東急の蒲田(JR蒲田駅に隣接)、京急蒲田の2駅があり、両駅間の距離は約800メートル。新空港線は、蒲田が終着の東急多摩川線を矢口渡から地下化し、JR東海道線をくぐって京急蒲田に接続させ、最終的には大鳥居から京急空港線に乗り入れる。

東急と京急は線路幅が異なり、現状のまま相互直通運転できないので、大田区は第1期として東急線を京急蒲田まで延伸。東急から京急に直接乗り換えられるようにする。

今回、東京都と大田区の間でまとまった新空港線に関する合意は次の6項目(大意)。

1、大田区は整備主体の三セクに出資、本事業の主体となる。
2、東京都と大田区は事業の地方負担分について補助を行う。負担割合は東京都が3割、大田区が7割。
3、大田区は三セクととも事業計画を検討し、事業費圧縮に努める。
4、都と大田区は、本事業が特別区都市計画交付金制度の対象となるよう調整する。
5、京急蒲田から大鳥居までの整備について、東京都と大田区は実現に向けて協議・調整する。
6、東京都と大田区は、責任を持って必要な対応を行う。

ポイントをまとめれば、新線は第三セクター方式で建設し、「費用負担割合は都が3割、大田区が7割」、「整備方法が未定の京急蒲田―大鳥居間については引き続き協議・調整」に集約できる。

大田区によると、事業費は区などの現時点の試算で1360億円。うち東京都と大田区は3分の1を負担。残り3分の2は、国と事業者がそれぞれ半額ずつ負担する。

大田区は2022年度、「新空港線の整備主体設立及び関連事業」として11億8574万8000円を予算化。区は予算額のうち10億円は、三セク設立の基金に積立。関連事業では、新空港線の事業内容を区民らに理解してもらう広報・啓発活動に取り組む。

新空港線のルートと整備効果。東急東横線、東京メトロ副都心線経由で東武東上線や西武池袋線から空港方面への直通ルートが誕生する(資料:大田区の新空港線パンフレット)

記事:上里夏生


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