【私鉄に乗ろう 69】広島電鉄 宮島線 その2(7)

トップ画像は、3950形3953、3900形をデザイン面でモデルチェンジした車両。1997〜98年に6編成が導入されました。アルナ工機製。

駅の西側には八幡川。

0.6kmで広島電鉄五日市駅。JR山陽本線五日市と跨線橋(自由通路)で結ばれています。

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1924年(大正13年)宮島線が廿日市町まで延伸された時に開業しています。実はもっと広電宮島口寄りにあった駅が1987年(昭和62年)JR五日市駅の駅舎建て替えに合わせて250m移設されたのです。普通電車用の高床ホームが広電宮島口寄りに残されています。高床式の普通電車が運行されなくなるのは1991年。

0.6kmで佐伯区役所前駅。1987年に広島電鉄五日市駅が250m広電西広島側に移設されたため長くなった駅間に新設されました。1985年に佐伯郡五日市町が広島市に編入されて佐伯区になり、広島市の要請で作られた請願駅です。上りホームには高床が残っています。

下りホームには高床はありません。

1.0kmで楽々園駅。関西の阪急電鉄甲陽線に苦楽園口という駅があります。親戚が住んでいるので子供の頃から親しんでいたのですが、苦楽園(温泉)の苦楽という言葉が子供心にも印象的でした。ここは楽々園です。

ホームは千鳥式配置。この駅も複雑な変遷を経ています。1924年(大正13年)宮島線が廿日市町まで延伸された時に開業した隅ノ浜駅はこの場所ではありませんでした。1935年(昭和10年)に臨時の塩浜海水浴場前が開設され、塩浜駅として正式に開業しました。これが現在の楽々園駅。塩浜駅開業と同時に隅ノ浜駅は廃止。広島瓦斯電軌が当時のブームに乗って楽々園遊園地をオープンさせ駅名も楽々園に改称されました。楽々園遊園地駅という駅名にもなりましたが、全国の私鉄系遊園地が衰退閉園と同様に楽々園も閉園、駅名も楽々園駅に戻されています。

すれ違う3800形3806は、広電初のVVVF(可変電圧可変周波数制御)インバータ制御方式採用車両。省エネ対策に回生ブレーキを採用したディスクブレーキを装備。宮島線の主力車両。

1.0kmで山陽女子大前駅。1950年(昭和25年)の開業時は、山陽女学園駅。女子中学・女子校があるのですが1963年(昭和38年)に山陽女子短期大学が開校、駅名も現在のものに改称されています。

ホームと駅名標。

0.7kmで広電廿日市駅。1924年(大正13年)宮島線が廿日市町まで延伸された時に廿日市駅として開業しています。翌1925年には、地御前駅まで延伸されます。全線開通は1931年(昭和6年)。駅名は電鉄廿日市駅に改称されました。上りホームが広電宮島口寄りにありますが構内踏切で結ばれてはいません。

【私鉄に乗ろう 69】広島電鉄 宮島線 その3(8) に続きます。

(写真・記事/住田至朗)