特急「やくも」が現在の伯備線で運転を開始したのは1972年3月のこと。2022年に50周年を迎えることから、3月19日より国鉄色をまとったリバイバル編成の運転が行われ、鉄道ファンの注目を集めています。

山陰観光連盟は2022年7月22日、Twitterの公式アカウント(@sankanren)で「381系やくもをもう一編成塗色できるとしたらどれが良いですか?」とアンケートを行いました。「協議はできるものの実現できる保証はありません」「投票で1位になったものが実現するとは限りません」とした上で、幅広く意見を募ったものです。

選択肢は「国鉄色もう1編成」「紫スーパーやくも」「緑ラインやくも」「ゆったりやくものまま」の4つ。「くろしお色」などの要望もあったようですが、実現できる可能性の高いものを優先的に選択肢としたそうです。

 

最終的には24,704票の投票が集まり、結果は「紫スーパーやくも」が42.1%で1位を獲得。以下、「国鉄色もう1編成」32.4%、「緑ラインやくも」20.4%、「ゆったりやくものまま」5.2%と続きました。

はたして「紫のスーパーやくも」は復活するか

紫色の塗色は、1994年から運転を開始した「スーパーやくも」で使用されたもので、現在はもう見ることができません。仮に復活すれば、多くの鉄道ファンの注目を集めることになるでしょう。

しかしながらアンケートへの補足ツイートには「山陰観光連盟の予算では1編成どころか1両分の塗色もできません」とあります。もし実現するとしたら何らかの方法で資金調達が必要になります。

昨今の調達手段としてぱっと思いつくのはクラウドファンディング(CF)ですが、山陰観光連盟に確認したところ、現時点では「(CFは)基本的には考えていない」そう。列車の塗装ということで、仮に実施するとしたらJRが負担する可能性が高いものと見られます。反響の大きさなどを踏まえた上で今後協議を重ね、検討していくことになるでしょう。

今回のアンケートや国鉄色リバイバルについて率直な感想をお尋ねしたところ、「たくさんの方に興味を持っていただけるのがとてもありがたいです。国鉄色リバイバルに関しても様々な反響があり、多くの方にご利用いただいて山陰の観光が盛り上がれば嬉しい」とのことでした。