京成電鉄は2026年2月13日、成田空港アクセスのさらなる強化策を発表しました。

注目は2028年度に運行開始を予定している「新型有料特急」の導入と、それに伴う押上―成田空港間の所要時間短縮です。現行のアクセス特急ではおおむね50分台のところ、新型有料特急は同区間を最速30分台前半で結ぶといいます。

あわせて、新鎌ヶ谷駅~印旛日本医大駅間の「複々線化(新線整備)」の検討に着手することも明らかになりました。都心と空港をつなぐ大動脈に何が起きようとしているのか、発表内容を詳しく見ていきます。

押上から30分台前半へ! デザインも一新される「新型有料特急」

京成グループは2025年5月に中期経営計画「D2プラン」を発表、押上駅と成田空港駅を結ぶ新たな有料特急車両の導入計画を明かしています。

【参考】押上~成田空港間に新たな有料特急、アクセス強化へ 2028年度運行開始予定 京成電鉄(※2025年5月掲載)
https://tetsudo-ch.com/13001790.html

今回は車両外観デザインイメージの一部を公開。スカイライナーの青とは異なる、鮮やかなマゼンタピンクのようなカラーリングが目を引きます。

新型有料特急の最大のポイントは速達性。現在、日暮里~空港第2ビル間は「スカイライナー」が最速36分で結んでいますが、押上ルート(都営浅草線・京急線方面)からのアクセス特急は同区間におおむね50分台を要しています。

新型有料特急は最高速度160km/hでの運転を予定しており、導入後は押上~空港第2ビル間が最速30分台前半へと劇的に短縮されます。

なお、運行形態や愛称などの詳細は「鋭意検討中」。デザインコンセプトなどは、今後段階的に発表されていく模様です。

新鎌ヶ谷~印旛日本医大間が「複々線」に? 輸送力増強の切り札

車両の導入だけでなく、インフラ面でも巨大なプロジェクトが動き出しそうです。

成田空港の機能強化(第3滑走路新設等)に伴う需要増を見据え、成田スカイアクセス線の抜本的な輸送力増強策として、京成電鉄は新鎌ヶ谷駅~印旛日本医大駅間(約20km)の「新線整備(複々線化)」の検討に着手しました。

計画案では、この区間に「スカイライナーおよび新型有料特急専用の新線」を整備し、既存の線路と合わせて複々線にする構想です。

公開されたイメージ図によると、外側に最高時速160km/h対応の高速新線を敷設し、内側をアクセス特急や北総線列車が走行するイメージとなっています。

新線整備の効果は列車の運行本数増加と所要時間の短縮。スカイライナーは西日暮里~空港第2ビル間最速36分から30分台前半へ、新型有料特急は押上~空港第2ビル間最速30分台前半から20分台後半へそれぞれ短縮されるものと見込まれます。

ただし複々線化には大規模な投資が必要で、回収には長期間を要します。京成電鉄は実現に向けて国、千葉県、成田国際空港株式会社などの関係者と協議・調整を進めていくとしています。

「上野」と「押上」のダブルエース体制へ

これまで、成田空港への最速達手段といえば上野・日暮里経由のスカイライナー一択でした。しかし、羽田空港や都心部(日本橋・新橋方面)からの直通需要がある押上線ルートにおいても、専用車両による「30分台前半」の輸送が実現すれば、都心~成田間の人の流れは大きく変わるでしょう。

中期経営計画「D2プラン」には「押上は京成グループが運行するバス路線や運営するホテルがあり、エリア価値向上と各事業へのシナジー効果が期待できる」の一文もあり、押上は今後、空港特急の発着するまちとして更なる発展が期待できそうです。

(画像:京成電鉄)

鉄道チャンネル編集部
(旅と週末おでかけ!鉄道チャンネル)

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