京急電鉄 車両イメージ(写真:村上暁彦 / PIXTA)

京急電鉄は2022年11月11日、現在検討中の運賃改定について、実施時期を2023年秋ごろと発表しました。消費税率改定によるものを除けば、1995年以来28年ぶりの値上げとなります。

値上げ幅は平均10%程度の想定で、初乗り運賃(きっぷ)は10円程度の値上げ(140円→150円)とします。家計負担を考慮し、通学定期旅客運賃は据え置きます。

京急電鉄はコロナ禍による社会情勢の変化や、電気動力費・材料費の高騰などが懸念されるなか、今後も適切な設備投資を実施し鉄道事業運営の健全性を確保することで、長期ビジョンに掲げる「国内外の多くの人々の生活と交流を支え、持続的に発展する豊かな沿線」を実現したいとしています。今回の値上げは、コスト削減と営業努力を前提としたうえで、不足分の費用の一部を利用客に負担してもらう考えです。

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同社の2022年度設備投資計画額は総額231億円。品川駅付近・大師線の連続立体交差事業の推進や踏切安全対策の強化、ホームドア設置駅の拡大や駅改良・車両更新工事の推進、照明設備のLED化、環境負荷低減に向けた省エネ設備への更新、非対面型駅窓口の拡大、羽田空港引上線の新設工事などが盛り込まれます。