「ゲンコツ電車」こと北総鉄道7000形が再び眠りにつきます。北総鉄道は1日、現在公開中の保存車両について、2月20日をもってシートを掛けると発表しました。

北総鉄道7000形とは

北総鉄道7000形は1979年3月の北総線 北初富~小室間 開業当初から活躍した車両です。前面傾斜窓採用によるその独特なΣ形の前面フォルムから、「ゲンコツ電車」として親しまれていました。

着色フィルムによるステンレス外板塗装、空調装置と熱吸収ガラス装備による固定窓採用、回生ブレーキ付き界磁チョッパ制御方式などは、まさしく「新しい街、千葉ニュータウン」を走る路線に相応しい先進性を備えていました。客観的な評価も高く、1980年「鉄道友の会」ローレル賞を受賞しています。

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北総Ⅱ期線開業に伴う8両編成化などを経て21世紀まで走り続けましたが、老朽化が進んだこともあり、2編成が2006年に、最後の1編成が2007年に引退しました。

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北総鉄道は昨年、創立50周年を記念し、西白井保守基地に保存している7000形7001号車を公開。シートを外しただけでなく、夜間ライトアップやイベントも行っていました。

その姿が見られるのも今月下旬まで……。

なお、同社からの発表は「7000形はしばしの眠りにつきますが、今後の活用方等を検討して参りますので、どうぞご期待ください」と、今後が楽しみな一文で締めくくられています。

(写真:北総鉄道)