大森学園高に開店した無人コンビニ「ファミリーマート八洋大森学園高等学校/S店」

JR東日本グループから生まれた異色の流通スタートアップ(ベンチャー)企業、「TOUCH TO GO(タッチ・トゥ・ゴー=TTG)」の〝快走〟が続く。TTGの無人決済(支払い)システムを導入した、高校内第1号のコンビニが2023年4月10日、東京都大田区の大森学園高校にオープンした。

京急大森町駅と平和島駅が最寄りの大森学園は生徒数約740人。教職員も合わせると900人規模の高校だ。ファミリーマートブランドの無人コンビニが開店したのは校舎最上階の8階。かつては学生食堂があったが、新型コロナ禍で閉店。生徒は弁当類を持参しなければならず、保護者からも購買型店舗の開設を望む声が寄せられていた。

高校内の店舗が市中店と異なるのは、購入時間が朝の始業前や休み時間に限られる点。店員のいる一般的なコンビニは採算が難しく、ファミマがTTGと組んで展開する無人コンビニを学校側に提案して採用が決まった。

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基本的な仕組みはこれまでのTTG無人コンビニと同じで、センサーやカメラで購入商品をリアルタイムに認識。出口付近に設置された決済端末(精算機)に購入商品と合計金額が表示され、スマホアプリのファミペイ(バーコード決済)や、Suica、PASMOの交通系電子マネー、クレジットカード、現金で支払える。

店舗スペースは約15平方メートルで、営業時間は7時30分~18時30分。店舗に隣接した学食跡の飲食スペースがある。弁当、パン、カップ麺など食品類を中心に約400アイテムを取り扱う。

記事:上里夏生