JR東海HC85系(手前)

鉄道友の会は2023年5月25日、ブルーリボン賞とローレル賞を発表。ブルーリボン賞はJR東海のHC85系、ローレル賞は京都市交通局20系が受賞しました。

HC85系は高山本線の「ひだ」や紀勢本線の「南紀」で使われてきたキハ85系の置き換え用として開発されたハイブリッド気動車です。すでに「ひだ」定期列車は全てHC85系に統一されており、7月から「南紀」にも投入されます。

JR東海の最新技術を惜しみなく投入し、振動や騒音を抑制。また全席にコンセントを備えるなど、快適な車内空間を実現しています。鉄道友の会の選評では、「会員による投票では最多の指示を獲得し、選考委員会も多くの観点からブルーリボン賞にふさわしい最も優秀な車両である」とされました。

京都市交通局20系(写真:京都市)

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京都市交通局20系は、1981年の地下鉄烏丸線開業時に導入された10系車両(1・2次車)の置き換えを目的として開発されました。

外観や内装のデザインに京都の伝統産業素材・技法を活用しており、車内に京都の伝統産業品飾り付けスペースを備えます。

「公営交通事業者の通勤車の制約の中で、市民参加によるデザイン策定、多目的スペースの設置、バリアフリー、多言語案内表示等のインバウンド対応、車両内外デザインでの伝統産業品との協創など、完成度が高く最新技術と京都らしさを併せ持つ優れた車両であること」が評価され、ローレル賞に選定されました。

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