古都を走る地下鉄2路線 2021年に開業40周年を迎えた京都市営地下鉄 線区のプロフィールや新型車両をご紹介【コラム】

2022.07.02

烏丸線用20系新型車両。全国レベルでみれば、一部鉄道系サイトでも指摘される通り、東武鉄道の新型車両で東京メトロ日比谷線に直通運転する70000系電車に近い印象を受けます

2022年5月末の「鉄道技術展・大阪」の取材時、限られた時間でしたが関西の鉄道2者(社)に乗り鉄しました。今回取り上げるのは、新型電車の第2編成がデビューしたばかりの古都を走る地下鉄――

2021年5月に開業40周年を迎えたのが京都市営地下鉄です。国際会館―竹田間の烏丸線(13.7キロ)と六地蔵―太秦天神川間の東西線(17.5キロ)の2路線。路線延長は2路線合計で31.2キロ、車両数は222両を保有します。

京都市を代表する政策目標が、マイカーに過度に依存しない「人と公共交通優先のまちづくり」、京都市民や来訪者の行動規範として「歩くまち・京都」を掲げます。歩くまちを実現するカギが、市営地下鉄に代表される公共交通機関の充実。京都市交通局に取材協力いただいた本コラムは、市営地下鉄のプロフィールとともに、烏丸線20系新型車両などをご案内します。

ルーツは日本最古の電気鉄道

これぞ京都市営地下鉄のルーツ! 京都市電には軌間1435ミリの標準軌と1067ミリの狭軌区間があり、1960年代末には75.1キロの路線がありました(画像・資料:京都市交通局)

京都市営地下鉄40周年――確かにその通りですが、京都の鉄軌道系交通機関は1世紀を超す歴史を持ちます。

前身の京都電気鉄道が、日本で初めて一般営業用電気鉄道(路面電車)を開業したのは1895年。戦前のうちに全路線が市営化されましたが、マイカー増加や道路渋滞を理由に1978年9月までに全廃されました。

市営地下鉄は、市電廃止から3年弱のブランクをはさんだ1981年5月、烏丸線の最初の区間に当たる北大路―京都間(6.6キロ)が開業。その後、烏丸線は3回にわたる路線延伸を経て、現路線が全通しました。

京都市営地下鉄の路線図。東西線の東側を例外に、ほぼ完全な十字形を描きます(京都市交通局から提供いただいた交通マップから地下鉄部分を切り抜いて作成)

南側終点の竹田では、近鉄京都線と相互直通運転。相直区間は近鉄奈良に延びて、国際会館―近鉄奈良間(49.1キロ)が乗り換えなしで結ばれます。京都、奈良の2つの古都が直結されます。

烏丸線は、烏丸御池で地下鉄東西線、四条で阪急京都線(阪急の駅名は烏丸)、京都でJR各線や近鉄京都線に接続します。

京阪京津線が乗り入れる地下鉄東西線

東西線用の50系車両は6両17編成あります。車体長16.5メートルで、片側3ドアのステンレス製。西側起終点の太秦天神川には京都市交通局の本局があります

烏丸線が京都市南北の交通軸なら、もう一つの東西線は、線区名そのままの東西交通軸。しかし、路線図でご覧の通り、山科以遠は南北方向に向きを変えます。

最初の開業は1997年10月の醍醐―二条間(12.7キロ)。開業時から、京阪京津線が地下鉄に乗り入れます(京阪の片乗り入れ)。東西線は2回の延伸で2008年、六地蔵―太秦天神川間が全通しました。

東西線は地下鉄烏丸線と京阪京津線のほか、西側から太秦天神川で京福嵐山線(嵐電。京福の駅名は嵐電天神川)、二条でJR山陰線、三条京阪で京阪本線(京阪の駅名は三条)、山科でJR各線、六地蔵でJR奈良線、京阪宇治線に接続します。

六地蔵駅は、京都市の地下鉄が初めて京都市域を超えて宇治市内に乗り入れるという、若干マニアックな話題もあります。

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