曹洞宗長泉寺参拝【駅ぶら】06京王電鉄 京王線058
※2023年6月撮影
トップ画像は、芦花公園駅から旧甲州街道に向かって北に歩いています。
太陽光が変化しているのは、複数の日に撮影したものから選んでいるからです。
芦花公園駅の旧甲州街道沿いに大学時代の友人が就職して転勤になったお父さんと一緒に住んでいたので筆者は頻繁に遊びに来ていました。そういう意味で芦花公園駅北側旧甲州街道周辺はとても懐かしいエリアなのです。
旧甲州街道「芦花公園駅北」交差点。友人宅は左でしたが、右に曲がります。
※2023年6月撮影
交差点から50〜60mほど、旧甲州街道の南側に曹洞宗長泉寺があります。
※2023年6月撮影
2006年(平成18年)4月に散歩で撮った写真がありました。長泉寺の入口は現在よりも南側にありました。
※2006年4月撮影
杉並区教育委員会の案内板の内容を写します。
「萬年山長泉寺は曹洞宗の寺院で、本尊は大日如来座像です。開山は和泉村(現・狛江市)の泉龍寺二世欄室関牛(らんしつかんぎゅう)といわれます。
当寺は慶安元年(1648)世田谷区の烏山にあった通称「お伊勢の森」に開創しましたが二年後火災に遭い、明暦元年(1655)にこの地に移ったと伝えられ、現在の本堂、客殿、庫裏は、平成23年10月に整備されたものです。
本堂前の観音堂は「円通閣」といい、享保13年(1728)に建立されたもので、西国三十三か所の観音像を安置しています。また、堂内に納められている板絵着色西国巡礼図(区指定文化財)は、狩野派の画師中田小左衛門が描いたもので、近世の風俗を知る上で貴重な資料です。
このほか、文化財としては承応3年(1654)、貞享元年(1684)銘の地蔵を「はじめ石像や庚申塔も多く、本堂の前には区内でも珍しい十六羅漢の石仏も保存されています。
また境内の老松の下には徳本行者真筆による石塔(文化14年/1817年)や、天保11年(1840年)に造られた釈迦如来・文珠菩薩・普賢菩薩の三尊仏があり、墓地にはかつて上高井戸宿の本陣であったといわれる「武蔵屋(並木氏)」の墓(区登録文化財)があります。
なお、かつて当寺の境内では四月に「長泉寺の馬駆」、八月に「長泉寺の相撲」が行われ、近村にも有名でありましたが、明治末から大正の初め頃いずれも廃絶してしまいました。
平成24年3月 杉並区教育委員会」
旧甲州街道に面して置かれていた石には「甲州道中一里塚」と刻まれています。
※2023年6月撮影
「日本橋より(漢字です)四里 高井戸宿(宿が摩滅してハッキリわかりません)」と刻まれています。
何と古い石仏がならんでいます。
※2023年6月撮影
反対側にも並んでいて圧巻。
※2023年6月撮影
うわ~!さらに奥にも並んでいました。多くは馬頭観音、月待供養、念仏供養などの如意輪観音でしょうか。この日は気温33℃の炎天下でしたが、汗を流しながら思わず見入ってしまいました。
※2023年6月撮影
お寺の方にお訊きしたら「石仏は魂抜き(お性根抜き)がしてあります」とのことでした。「仏」ではなく「石の飾り」です。
石が地面に列べられている手前の左横に、17年前に来た時は門と「不許葷酒入山門」の石塔が立っていました。
※2023年6月撮影
正面に観音堂があります。
※2023年6月撮影
その観音堂の東側、梵鐘、地蔵尊の奥に筆者の見たかった庚申塔がありました。
※2023年6月撮影
次回は庚申塔を見ます。
(写真・文/住田至朗)
※駅構内などは京王電鉄さんの許可をいただいて撮影しています。
※鉄道撮影は鉄道会社と利用者・関係者等のご厚意で撮らせていただいているものです。ありがとうございます。
※参照資料
・『京王ハンドブック2022』(京王電鉄株式会社広報部/2022)
・京王グループホームページ「京王電鉄50年史」他
下記の2冊は主に古い写真など「時代の空気感」を参考にいたしました
・『京王電鉄昭和~平成の記録』(辻良樹/アルファベータブックス/2023)
・『京王線 井の頭線 街と駅の1世紀』(矢嶋秀一/アルファベータブックス/2016)