昭和のヒーロー「ウルトラマン」が西武園ゆうえんちに復活 大型アトラクション「ウルトラマン・ザ・ライド」が登場(埼玉県所沢市)【コラム】
1960年代をイメージしたテーマパーク
私鉄系遊園地の草分け・西武園ゆうえんちは、1950年に開園しました。1980年代には大型アトラクションを次々と導入して名をはせました。
しかし、その後は右肩下がりに。市場調査したところ、挙がったキーワードが「歴史」や「古さ」。そこで、それらを逆手に取り、前々回の東京五輪が開かれた1960年代をイメージしたテーマパークに変身、工期3年強を掛けて2021年5月にリニューアルオープンしました。
目玉が、大型のライド・アトラクション。VFX(視覚効果)に、音響や振動、ミストなどを加え、まるで現場にいるかのような臨場感・浮遊感を体感できます。
夕陽館のプログラムは、これまで「ゴジラ・ザ・ライド 大怪獣頂上決戦」でしたが、3年目の夏休みを前に、ゴジラと並ぶ昭和のヒーロー・ウルトラマンにお出まし願うことにしました。
「日本の制作陣の技術力示す」
ウルトラマン・ザ・ライドを手掛けたのは、映画監督の山崎貴さんとトップクリエイターの津野庄一郎さん。
山崎さんは西武園ゆうえんちと時代が重なる「ALWAYS三丁目の夕日」など多くの作品を手掛け、「永遠の0」と「STAND BY MEドラえもん」で日本アカデミー賞を受賞しました。現在、2023年11月公開予定のゴジラ映画最新作を制作中です。
津野さんは、大阪市のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の再生などに手腕を発揮したマーケティング集団「刀」のクリエイティブ・プロデューサー。ゴジラ・ザ・ライドに続いて、構想をまとめました。
オープン前日のトークショーで、山崎さんは「このウルトラマンには、誰もが心を奪われるはず。私自身、子どものころ見たウルトラマンを制作できるのは本当に幸せ」、津野さんも、「大型アトラクションは海外クリエイターが手掛けるケースが多いが、今回は日本の制作陣の技術力や完成度を世界に示せた」と、それぞれの思いを語り掛けました。
ウルトラマン・ザ・ライドの体験時間は1回約10分間で、年齢と身長に一部制限があります。定員は1回70人。専用チケットのほか、のりもの特急券セットも。夕陽館は2023年9月13日まではウルトラマン専用に。翌9月14日からは「ゴジラ・ザ・ライド」も再開します。