新幹線よりも気動車のほうが“勝てる”ときがある
「あした13時に現場に来てくれないか」
こちらにそう頼む担当営業は、常磐自動車道や東北自動車道で2時間弱かけてくると思ってたらしい。
現場で待っていた担当営業は、タクシーでやってきたこちらを発見して、「えっ? うそ? 電車で来たの?」と目を丸くする。
「そうです。電車だとノートPC触れるし、いろいろ仕事もあって。正確にいうと電車じゃなくて気動車ですけど」
「き、気動車? 気動車ってあの、ディーゼルカー? 東北新幹線じゃないの??」
「新幹線よりも、気動車のほうが“勝てる”ときがあるんすよ」
「ほええええーーっ」
新幹線よりも気動車が“勝てるルート”が、これ↓↓↓
上野の東京文化会館であさ9時に仕事があり、そこから担当営業が「あした13時に現場に来てくれ」といった地が、栃木県益子町。
そう、あの益子焼で知られる民芸・陶芸の街―――益子。
上野から益子まで、益子12時50分着でGoogle マップ検索すると、上野から東北新幹線やまびこ207号で宇都宮へ、宇都宮駅から関東自動車バスで益子駅へつくルートが、所要時間 2時間4分、旅費 6,380円。
その次にGoogle マップが示してくれたのが、これ↓↓↓
上野1028(メトロ日比谷線)1034南千住1038(TXつくばエクスプレス)1102守谷1109(関東鉄道)1156下館1204(真岡鐵道)1245益子
所要時間 2時間17分、旅費 3,010円。
所要時間は新幹線経由よりちょっとだけ負けるけど、旅費が半分以下!
しかも、関東鉄道は気動車快速に乗れて、真岡鐵道は紙の手書ききっぷを手にして気動車の旅を味わえる。
4社4路線に乗れて、すべて空席あり。関東の移動で2種類の気動車に乗れるのも、意外と貴重。こんな出張や旅行の楽しみも、いいかも。
筑波山のりっぱな山容、青田のふさふさ、ディーゼルの心地よい音、下館でなにか仕事を待ってる DE10形 ディーゼル機関車 1535号機にも出会える。
ただし、どれもトイレなし車両だから、駅でトイレを済ませるのを忘れずに―――。