1941年の小田急線路線図。一部現在と駅名が異なる(画像:ロマンスカーミュージアム)

小田急電鉄海老名駅直結のロマンスカーミュージアムは、2023年12月20日から2024年2月26日の約2ヵ月間、神奈川県藤沢市と江ノ島線にスポットを当てた企画展を開催する。「小田原・箱根」、「海老名」に続く、沿線の魅力を探るイベントの第3弾。

館内に「小田原急行鉄道沿線名所図絵」や、1941年の路線図といった昭和期の資料(史料)を展示するほか、年明けにはミュージアムや自治体の学芸員が解説するフィールドワーク(現地見学会)も開催する。

1977年撮影の藤沢駅。スイッチバックの小田急小田原線(手前)は頭端駅のように線路が切れている(画像:ロマンスカーミュージアム)

2024年4月の開館3周年に向けた助走の催しで、正月休みはファミリー、1~2月は鉄道・歴史ファンをターゲットにしたメニューを用意する。

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小田原線相模大野から分岐して、片瀬江ノ島に至る江ノ島線。1927年開業の小田原線に遅れること2年、1929年に大野信号所ー片瀬江ノ島間(27.6キロ)が開業した。JR東海道線と接続する藤沢駅は、いわゆるスイッチバック駅。列車の向きが変わるのが、首都圏の大手私鉄では珍しい点だ。

企画展の目玉が、1月21日に長後駅近隣を散策するフィールドワーク「長後駅周辺の、ちょっと昔の話」。藤沢市郷土歴史課の学芸員と、1980年代に長後駅に勤務した小田急元社員が講師を務める。

同様のプログラムは、2月18日に藤沢駅でも。「日本最大級のスイッチバックの謎にせまる!」と題し、ミュージアム学芸員が駅の成り立ちをレクチャーする。フィールドワークは事前の申し込みが必要。詳細はミュージアムのホームページで案内する。

期間中を通じて掲出するのが、戦前の小田急線路線図や小田原急行鉄道沿線名所図絵。名所図絵は藤沢市の所蔵資料だ。

1月2日と3日は、藤沢市のマスコットキャラクター「ふじキュン」と海老名市のイメージキャラクター「えび~にゃ」が来館。記念撮影に応じる。

1月2~8日は「浮世絵すごろく遊び」、同8日は「浮世絵すり体験」で、正月らしさを感じてもらう。

ミュージアムは、大みそかの12月31日と元日の1月1日は休館。年末は12月30日まで、年始は1月2日から開館する。

地元連動の催しでは、1月16日~3月10日に藤沢駅直結の藤沢市民ギャラリーで、「藤沢とりっぷ~旅と交通のおもいで~」を開催する。

記事:上里夏生

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