新型車両「ナガラ600形602号車」イメージ。旧国鉄越美南線の最終運行日まで使用されていたキハ48形の外装(柿一色)を再現しています(画像:長良川鉄道)

長良川鉄道(岐阜県関市)は2024(令和6)年3月下旬をめどに、新型車両「ナガラ600形602号車」を導入します。

車両の性能は601号車と変わりません。車両の長さは17.9m、ロングシートで定員は116名。車椅子スペースを2か所設置します。導入費用は約2.1億円で、国が1/3、県が2/9、市町が4/9を補助します。

異なるのはそのデザインです。601号車導入の際は鉄道ファンや沿線住民からの希望を受け、急行「おくみの号」の外装を再現しましたが、今回は国鉄越美南線時代に運行していたキハ48形の外装を再現。

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愛称は車体色の柿色から「柿=persimmon」、そこに「実り」と「美濃国の里山」を掛けて「パーシモン美濃里号」に。「沿線住民や鉄道ファンに新たな魅力を提供し、沿線地域と長良川鉄道への誘客拡大につなげていく」とします。

内装も「キハ48形」の内装色に近似させます(画像:長良川鉄道)

記者発表資料では、愛称の由来について「歴史の継承と進化を両立し、円熟した地域鉄道でありたい思いを表現する」とあり、「柿みのり三たび乗りけむみのり号」という句も添えてあります。その思いは……

「導入後は、『柿が実ってから3度はみのり号に乗っただろうか…』と言われるような、地域生活に溶け込み再三乗車(三乗り)頂ける列車を目指します」(長良川鉄道)

また運行に伴い演出アイテムとしてサボや関連グッズの作成、車内装飾、企画列車運行のための柿を使ったお弁当の開発などを行います。これらアイテム作成費用はクラウドファンディングで調達。100万円を目標に、3月1日から募集を開始するということです。

長良川鉄道は岐阜県関市に本社を置く第三セクターです。1986(昭和61)年に岐阜県や沿線自治体が出資し、国鉄越美南線を引き継いで誕生。長良川鉄道越美南線 美濃太田~北濃間(72.1km)を運営しています。

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