コラム【鉄の余談】01 北陸本線 JR西日本に急行があった 大糸線 キハ52
※2005年10月撮影
トップ画像は、ほぼ20年前。2005年(平成17年)おそらく富山駅だと思います。
おそらく、というのは、撮影したのは筆者自身ですが、流石に記憶が曖昧なのです。
筆者は、当時、家電メーカーのサラリーマンでした。10月頃は毎年、暖房機器のプロモーションで北陸を回っていました。その時に撮ったものです。
まだ北陸新幹線以前、北陸本線でした。JR西日本に急行が走っていたのです。
トップ画像の気動車は、キハ28 2119。
※2005年10月撮影
イロイロと調べてみると、この車両は1962年(昭和37年)の製造。1973年(昭和48年)編成を組む他車両に冷房電源を供給するエンジン積載の改造を受けて車番が119から2119に改番されています。残念ながら、写真の3年後、2008年(平成20年)に廃車された様です。
その頃、筆者は鉄道に特段の興味があったワケではありません。しかし、当時購入したばかりのコンパクト・デジタルカメラを業務出張にも持参し機会があれば写真を撮っていたのです。たしかNIKON“COOLPIX”でした。ポケットに入るほど小さくはありませんでした。
例えば次の写真は、2000年頃にやはり初期のデジカメで撮った1枚です。CCDセンサーの画素数が少ない。筆者の書斎ですが、まだモニターがCRT。。
※2000年5月 「鉄道チャンネル」サイト用に画像を小さく処理していません
学生時代から写真は趣味でしたが、フィルムの購入、現像が不要なデジタルカメラは、少し高価なメモリーを買えば、低コストで大量に撮影できたのです。しかも自宅のMacintoshでデジタル写真の管理が簡単にできました。
2005年の写真。CCDセンサーの画素数と性能が飛躍的に向上しました。
※2005年1月撮影 「鉄道チャンネル」サイト用に画像を小さく処理していません
しかし携帯電話、2007年に iPhone が発売され、高性能カメラが搭載されると、比較的高性能なコンデジ(コンパクト・デジタル・カメラ)は、10年あまりで市場から姿を消しました。
筆者が2009年から15年間愛用しているSONYのCyber-shot(現在はDSC-WX800)も販売が終了してから時間が経っています。修理はSONYがしてくれますが、なくなったら困るので予備機を数台購入してあります。
もちろんコンデジ衰退には理由があります。厳密に言えば、フル・オートのピントは曖昧だし、CCDセンサーも小さい。
しかし、筆者は「作品」を撮っているのではないのです。
ご覧いただいている写真は、SONY Cyber-shot(DSC-WX800)で撮ったモノです。このレベルで筆者には十分なのです。しかも、この機種は、バッテリーが強力で1日、千枚程度なら充電無しで十分に撮影できます。
※2024年11月撮影 「鉄道チャンネル」サイト用に画像を小さく処理していません
何よりも、コンデジは小さく、ポケットからとりだして、すぐにフル・オート撮影ができるスピードが重要です。たぶん同じ事をスマホで行うよりも、撮影の失敗は少ないと思います。
搭載されているZEISS(ツァイス)レンズのズーム性能も、
※2024年9月撮影 「鉄道チャンネル」サイト用に画像を小さく処理していません
この程度あれば、筆者が撮影する鉄道写真には十分です。
※2024年9月撮影 「鉄道チャンネル」サイト用に画像を小さく処理していません
現場でプロ用の機材を使用して、素速く写真を撮る技術が筆者には無い、というダケの話ですが。(笑)
せっかくなので、トップ画像と同じ出張で撮った写真をご覧ください。糸魚川駅のキハ52 115。大糸線、猪谷駅との非電化区間の急勾配を往復していた車両です。
※2005年10月撮影
2010年(平成22年)に引退してしまったキハ52ですが、筆者は、2009年(平成21年)にキハ52に乗るために大糸線に来ました。
※2009年8月月撮影
2008年(平成20年)サラリーマンをクビになった筆者は、青春18きっぷの鉄道旅に目覚めました。糸魚川駅でキハ52 125の撮影もできました。
※2009年8月
もう1両のキハ52 156は、すれ違った駅で撮影したので残念ながら細部がブレています。
※2009年8月
この頃には「鉄道車両に特段の興味が無い」状態ではなくなっていた様です。(笑)
鉄の余談、ですが、古い写真を見ながらポツポツと当時の鉄道のコトなど思い出してみたいと思います。よろしかったらお付き合いください。
(文・写真) 住田至朗
※過去の写真はライター住田がプライベートで旅をした時のスナップ写真です。
※『JR路線大全 北陸・信越本線』(天夢人/2023)『国鉄の基礎知識』(創元社/2011)『停留場変遷大事典』(JTB/1998)『JR全駅・全車両基地』(週間朝日百科/60巻)他を参照しています。
※鉄道、駅などは鉄道会社、利用者の皆様のおかげで撮影させていただいています。ありがとうございました。