日立の移動制約者支援サービスが鉄道界で存在感発揮 相鉄が今月から採用(神奈川県)

日立製作所が、車いすや白杖(はくじょう)利用の移動制約者の外出を快適にする「移動制約者ご案内業務支援サービス」を採用する鉄道会社が広がりをみせている。2022年リリースのサービスは西武鉄道、JR東日本、南海電気鉄道などが導入。2025年5月からは相模鉄道が加わった。
【参考】車いすや白杖を利用する移動制約者の外出に朗報! 南海、泉北高速が日立の支援サービスを導入(大阪府、和歌山県)
https://tetsudo-ch.com/12965468.html
自由な移動を望む利用客と、業務効率化を志向する鉄道会社を、日立のICT(情報通信技術)システムがつなぐ。利用客が、パソコンやスマートフォンから利用日、乗車駅への到着時刻といった必要情報を入力すると、相鉄のシステムを通じて自動で担当セクションに伝わる仕組みだ。
これまで、介助が必要な乗客が列車を利用する場合、乗車駅で駅社員に申し出る必要があった。しかし、駅社員が多忙だと待たされるケースがあるなど、迅速な対応に課題があった。
日立のサービスは、乗車駅、降車駅、利用日、来駅予定時刻(乗車駅への到着時刻)といった必要情報を入力すれば準備完了。利用客の駅到着に合わせて支援サービスがスタートする。
日立は2024年8月から、ホームで待つ駅社員に乗車位置や降車待機位置を知らせる機能をオブションで追加。相鉄も新機能を採用した。
相模鉄道は2026年上期、全駅にホームドアを整備する予定で、すべての人が利用しやすいユニバーサルデザイン(UD)推進策として日立のサービス採用を決めた。このサービスはグッドデザイン賞、日本鉄道サイバネティクス協議会技術賞を受賞している。
記事:上里夏生
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