「鉄道博物館」ってどんなところ? アクセス情報・見どころ・充実のランチやおすすめ休憩スポットも詳しく解説(埼玉県さいたま市)

2007年の開館以来、多くの人が訪れている人気施設「鉄道博物館」。鉄道ファンや子ども連れのファミリーはもちろん、三世代で来館する人も多いという、小さな子どもから高齢の人まで楽しめる国内最大級の鉄道ミュージアムです。「興味があるけれどもまだ足を運んだことがない」「子どもと1日遊べるおすすめスポットを知りたい!」という人へ。鉄道博物館へのアクセス情報からおもな見どころ、ランチ情報やおすすめ休憩スポットまで紹介します。
着く前から楽しい!? 鉄道博物館アクセス
鉄道博物館は、埼玉新都市交通(ニューシャトル)「鉄道博物館駅」から徒歩約1分の立地ですが、JR大宮駅からのんびりと歩いてアクセスすることもできます。ここでは2通りのルートを紹介します。
大宮駅からニューシャトルに乗車
最も一般的なルートは、大宮駅からニューシャトルで1駅「鉄道博物館駅」で降りて向かうルートです。

JR大宮駅改札を出たら、ニューシャトル改札口へ向かいましょう。「てっぱく通り」を歩いていると、通路右側の壁面には「鉄道博物館のあゆみ」などが展示されていて、歩いているだけでわくわくとした気分に。ここが既に鉄道博物館の玄関口であることを感じさせてくれます。

ニューシャトルで1駅「鉄道博物館駅」で降りたら、もう目の前が鉄道博物館です!
大宮駅からのんびりと歩いて現地へ
JR大宮駅から鉄道博物館までは約2.5キロメートルの距離があります。歩くには少々遠いですが、実は道中にさまざまな見どころがあります。天気が良ければ片道だけでも、歩いてみてはいかがでしょうか。


JR大宮駅から1キロ少々歩いていると見えてくるのが「大宮総合車両センター」。その少し先には、東北本線や上越線で活躍した「EF58」と「EF15」、2台の運転台が展示されていました。

さらに歩みを進めると「D51形式蒸気機関車」が見えてきます。大宮工場では1938年から1942年までに31両製造されたそうですが、こちらに展示されている「D51 187号機」はそのうちの第1両目となった由緒ある機関車とのこと。1971年には準鉄道記念物に指定されています。
鉄道博物館の主な見どころ
鉄道博物館は、見て・学んで・楽しめる施設です。館内のいたるところが見どころですが、エントランスには古い車両の輪軸やデコイチこと「D51」前頭部の実物が展示されていて、早速楽しむことができます。


最大の見どころ、1階の車両ステーションには、鉄道黎明期にイギリスから輸入された蒸気機関車「1号機関車」をはじめとする36両の車両が展示されています。それぞれの車両を近くで見て、車両によっては車内に入ったり、座席に座ってみたりできます。

体験プログラムも充実しています。実物の運転台を使った「D51シミュレータ」や東北新幹線「はやぶさ」の高速運転を体験できる「E5シミュレータ」、屋外で約300メートルの線路を運転できる「ミニ運転列車」やミニ電車「ミニはやぶさ号」「ミニこまち号」、車掌の仕事が学べる「車掌シミュレータ」といった有料体験プログラムをはじめ、当日予約で立体映像を観賞できる「てっぱくシアター」や日本最大級のHOゲージ模型による解説プログラムを楽しむ「鉄道ジオラマ」など多彩です。

南館の増床により展示がより充実!

鉄道をより身近に「実感」「体感」してほしい
鉄道博物館は開業10周年に合わせて展示の充実・魅力アップを目的としたリニューアル工事が進められました。2017~2018年にかけて本館の全面リニューアル、そして地上4階建ての南館が増床され、より見応えのある施設となりました。「実感」「体感」をキーワードとして、高速鉄道や高頻度運転といった現在の日本鉄道の特性を中心に、鉄道の発展とそれらがもたらした豊かな生活や文化などについて、より多くの人々、より幅広い層の人々に分かりやすく伝えることを目指しているといいます。
さまざまな視点で鉄道について学べる施設に

リニューアルにともない、館内を「歴史」「車両」「仕事」「科学」「未来」と5つのステーションに分類。より深く、幅広く、分かりやすく、さまざまな視点から鉄道について学べる施設となりました。
南館1階には、東北・北海道新幹線で活躍しているE5系「はやぶさ」の実物大模型(モックアップ)や、山形新幹線「つばさ」として最初に走行した400系新幹線電車を展示。屋外には、東北・上越新幹線で走っていた2階建て新幹線E1系(愛称:MAX)が展示されています。
体験展示も充実度アップ!

E5シミュレータや車掌シミュレータなど、新たな体験展示が加わり、在来線シミュレータもE233系が追加され、体験プログラムの充実度がアップ。「あまり触れる機会のない鉄道の仕事など、鉄道に関するさまざまな視点から学べることで新たな発見があった」という声が多いそうです。
鉄道博物館のランチスポット
鉄道博物館には2つのレストランと1つのカフェがあります。また、駅弁の販売店も2ヶ所あり、充実した選択肢のなかからランチスポットを選ぶことができます。ここでは各店のおすすめメニューを紹介します。
南館4階:ビューレストラン
広々とした店内で新幹線が走る様子を眺めながら食事を楽しめます
最も席数の多いレストランが、こちらの「ビューレストラン」。窓際の席に座れば、走り抜ける新幹線を眺めながら食事を楽しめます。

「ビューレストラン」の人気は何といっても、列車乗務員のまかない丼として知られる「ハチクマライス」でしょう。仕事の合間にササッと食べられる丼です。筆者も実際に食べてみましたが、ジューシーなハンバーグとハム、唐揚げ、そして目玉焼きがのってボリューム満点! 肉々しいですが、キャベツの千切りもたっぷり入っているため、最後まで飽きずに楽しめました。
新幹線ビューのため、子ども連れの場合は「新幹線に夢中になってなかなか食事を食べてくれない」という事態に陥りがちですが(笑)、景色も込みで個人的に一押しのランチスポットです。
本館2階:トレインレストラン

食堂車をテーマとしたレストランがこちら。車両内の席と、窓際の席があります。せっかくですから食堂車内で食べたい気もしますが、窓際の席なら在来線の列車を見ながら食事ができて、どちらも魅力的です。

ビーフカレーやクリームソーダといった、いかにも昔懐かしい食堂車を思わせるメニューも惹かれますが、なかでもおすすめは「特製ワンプレート」。洋食の定番メニュー、ハンバーグ・カニクリームコロッケ・オムライスが一度に食べられる「大人のお子さまランチ」といった様相で、見るからにおいしそうです(子どものお子さまランチ「お子様プレート」も、もちろんあります)。
本館1階:キッズカフェ

2つのレストランと駅弁屋はいずれも平日は11:00、土休日は10:30オープンですが、開館時間から利用できるのはこちらのカフェです。ハンバーガーやソフトクリームといった気軽なメニューが揃っています。

人気は、ここでしか食べることのできない「てっぱくバーガー」。目玉焼き・ベーコン・ポテトサラダを店内で焼いているバンズで挟んだ、ボリューム満点のバーガー。MサイズのポテトとRサイズのドリンクが付いたセットがおすすめです。
北館1階・南館1階:駅弁屋

北館と南館のそれぞれにある駅弁ショップで、人気の駅弁が並んでいます。南館の駅弁屋は土休日のみの営業となっています。

なかでもおすすめは、新幹線E7系の弁当箱に、おにぎりを中心に唐揚げやマカロニサラダなど人気のおかずを詰めあわせた「新幹線E7系弁当」。流線型のフォルムが特徴的な新幹線車両「E7系」のデザインとともに堪能しましょう。
ちなみに、新幹線のフォルムが注目度抜群の「トレインウォーター」も販売しています。E7系もあり、セットで購入するのも楽しそうです。
弁当を食べるに最適! おすすめ休憩スポット
駅弁や、キッズカフェのメニュー(全商品テイクアウトが可能)はどこで食べたらいいのでしょうか。鉄道博物館には「パノラマデッキ」「トレインテラス」「新幹線ラウンジ」といった飲食OKの休憩スポットがあります。また、屋外に2ヶ所ある「ランチトレイン」の車両内も食事が可能です。
本館屋上:パノラマデッキ

本館2・3階「科学ステーション」の上階部分にあり、約300度の大パノラマが広がっています。鉄道博物館の横を通過する新幹線の通過時刻表が掲出されているため、それをもとにシャッターチャンスを待ちましょう。
南館屋上:トレインテラス

南館の屋上(4階)に設けられたテラス。館内で最も見晴らしの良い部分に設けられた展望スペースです。ベンチに座ってのんびりと車両を眺めることができます。
本館3階:新幹線ラウンジ

新幹線と埼玉新都市交通ニューシャトルが走行する様子を間近に眺めることができます。走行する新幹線を同じ目線で見ることができる、最高のロケーションを堪能しましょう。

183ランチトレイン

「電車のなかで弁当を食べるのってワクワクする」そんな人におすすめしたいのが、ランチトレイン。屋外に展示された写真の183系と455系の車内では、購入した駅弁や持参した弁当などを食べることができます。
JR大宮駅から鉄道博物館まで行く方法やおもな見どころ、ランチスポットごとのおすすめメニューや駅弁などを食べられる休憩スポットを紹介しました。次回は、鉄道博物館へ行く前にすべきことや職員がおすすめするスポット、ここでしか買うことのできないお土産などを紹介します。どうぞお楽しみに!
※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成しています。最新情報は公式サイトなどでご確認ください。
文・ロゴ入りの写真:斎藤若菜 その他写真:鉄道博物館
(旅と週末おでかけ!鉄道チャンネル)
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