泉ケ丘駅前活性化計画 完成イメージ

南海電鉄と堺市による泉ケ丘駅前の再開発計画が、本格的に動き出しました。泉北ニュータウンでは初となる30階建てタワーマンションの建設に加え、駅前商業施設の新設や歩行者動線の再整備が進められ、2028年度以降に順次開業・完成する予定です。さらに、駅南側には大階段を新設し、周辺施設への回遊性を飛躍的に高める「ウォーカブルな街づくり」が行われます。本記事では、再開発で何ができるのか、いつ完成するのか、駅利用者・周辺住民にとってどんな変化があるのかを、利用者目線で整理します。
(2/3改訂、1/31の記事に再開発スケジュールや利用者目線の解説などを付け加え、再構成しています。)

泉ケ丘駅前再開発の全体像とスケジュール

1971年4月に開業した泉ケ丘駅は、泉北ニュータウンの中心駅として商業施設や学校などが集まり、泉北線内では最も利用者が多い拠点駅です。周辺には、髙島屋泉北店が入るパンジョや、大型児童館のビッグバンなどがあります。
泉ケ丘駅前では、駅周辺の利便性と回遊性を高めることを目的に、大規模な再整備が計画されています。現在公表され散る主な整備内容と予定時期は以下の通りです。

駅前商業施設:
地上4階建て、延床面積:約10,900㎡、2028年度 開業予定

タワーマンション:
地上30階建て・約370戸、泉北ニュータウン初の超高層住宅、2031年度 完成予定

歩行者動線の再整備:
駅南側コンコース〜2階レベルを結ぶ大階段、ペデストリアン動線の強化、2027年度 整備予定

段階的に整備が進むため、数年単位で駅前の景観や使い勝手が変化していくことになります。

泉ケ丘駅前再開発 商業施設の竣工・開業は2028年度予定

駅前動線はどう変わる?「公民連携」での再整備の狙い

今回の再開発で特に重視されているのが、「歩きやすさ」と「回遊性」です。
今回は堺市と南海が連携する形で、駅前南コンコースから2階レベルへ主動線を引き上げる大階段を新たに設け、ペデストリアンデッキや、くすのき広場とつながる回遊性のある空間を整備します。
現在の泉ケ丘駅前は、施設同士の動線が分断されがちでしたが、駅改札から商業施設へのアクセス改善や、駅前広場と周辺施設をつなぐ立体動線、雨天時でも移動しやすい構造などが整備されることで、駅前空間の使い勝手が大きく向上すると見られます。これは単なる再開発ではなく、「通過する駅前」から「滞在できる駅前」への転換とも言えます。
この駅前再整備全体の完成は、2028年度を予定しています。

泉ケ丘駅前の再開発 工事前後のイメージ

新商業施設は何が入る?生活者目線で見るメリット

新設される商業施設は、観光向けというよりも日常利用を重視した構成になる見込みです。
想定されている主な機能は、カフェ・飲食店、日用品・生活必需品の店舗、クリニックやサービス施設、金融・生活サポート系テナントなどです。
これにより、駅利用ついでに用事が済む、周辺住民の生活動線が短縮される、駅前での滞在時間が伸びるといった効果が期待されます。

約370戸・30階建てタワーマンション建設の意味とは

南海電鉄では、駅前に所有する土地に、泉北ニュータウンでは初となる地上30階建ての分譲タワーマンションを整備する方針です。分譲タワーマンションは約370戸で、南海を含む複数の事業者が参画し、2031年度の完成を見込んでいます。
この住宅開発により、駅近居住ニーズへの対応や若年層・共働き世帯の流入、そして夜間人口の増加による街の活性化といった効果が見込まれています。
単なる住宅供給ではなく、駅前を中心とした「暮らしの再設計」が進められている点が特徴的です。

駅前商業施設は地上4階建てで、カフェや飲食店、食物販、量販店のほか、クリニックや学びの場など、生活を支えるサービス系店舗の入居を想定しています。竣工・開業は2028年度を予定しています。

なぜ今、泉ケ丘駅前再開発が再始動したのか

南海電鉄は、2022年に「泉ケ丘駅前活性化計画」の始動を発表。しかし、物価上昇に伴う工事費の高騰などを受け、2023年に工事の延期と計画の見直しを公表していました。
この延期を経た後に、近畿大学病院の開院や将来ビジョンの策定など、街に明るい材料が増えたことから、凍結していた計画が再び動きだしたのです。

泉ケ丘駅前再開発の主な内容

駅前空間の整備に関して、堺市と南海が連携をしながら、新たに駅前南コンコースへ大階段を設置し主動線を2階へ移します。また、賑わい空間を創出し、駅前の回遊性を向上させます。
駅前南コンコースから2階レベルへの動線整備や前商業施設とデッキとの接続は2027年度の予定です。

■商業施設
・建物規模:地上4階(地下1階は後方諸施設)
・施設用途:複合(商業・サービス等)
・延床面積:約10,900㎡
・竣工予定:2028年度
・事業者:南海電鉄

■分譲タワーマンション
・建物規模:地上30階建て・約370戸
・延床面積:約42,000㎡
・竣工予定:2031年度
・事業者:南海電鉄を含む複数事業者

今回の「泉ケ丘駅前活性化計画」の再始動は、単なるビルの建て替えではなく、泉北ニュータウン全体を未来へ繋ぐ「IZUMIGAOKA Next Design」の具現化に他なりません。駅直結の便利な商業施設や広大なペデストリアンデッキ、そして地域を象徴するタワーマンションなどが揃う2028年度、そして2031年度に向けて、泉ケ丘駅前は進化を遂げることでしょう。これからの10年でどのように街が変わっていくのか、その進捗に注目です。
(写真:南海電鉄)

鉄道チャンネル編集部
(旅と週末おでかけ!鉄道チャンネル)

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