東静岡から、静岡の未来が動き出します。静岡市は2026年2月25日に「静岡市アリーナ整備・運営事業」の落札者を発表。NTTドコモを代表とする企業連合が、2030年4月のオープンに向けて約1万人収容の多目的アリーナを建設します。BリーグとSVリーグの「ダブルホーム」による熱狂と、富士山の笠雲をモチーフにした独創的なデザイン。さらに、JR東海や静岡鉄道も協力する強力な鉄道ネットワークが、いかに街を変えていくのか。発表されたばかりの最新資料をもとに、その全貌を徹底解説します。

2030年春、東静岡駅前に1万人規模の新アリーナ誕生へ

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NTTドコモ代表の「The Shizuoka Alliance」が落札

静岡市アリーナ整備・運営事業の事業者公募の結果、株式会社NTTドコモを代表とするグループ「The Shizuoka Alliance」が最優秀提案に選定され、落札者に決定しました。同グループからは、市負担額300億円、運営権対価約63億6千万円という提案がなされています。

コンセプトは「REBOOT SHIZUOKA -感動で、静岡の未来を加速させる-」です。メインアリーナはスポーツ興行で約9,800人~9,900人、コンサートなどの音楽興行で約10,000人を収容する計画です。今後のスケジュールとしては、2026年3月下旬に基本協定を締結し、2027年8月から建設工事に着手、2030年4月の供用開始を予定しています。

「The Shizuoka Alliance」

構成企業 (10社)
株式会社NTTドコモ【代表企業】、インフロニア・ホールディングス株式会社、SFG 不動産投資顧問株式会社、木内建設株式会社、静岡鉄道株式会社、株式会社SBS プロモーション、静岡ガス株式会社 、株式会社VELTEX スポーツエンタープライズ、株式会社東急コミュニティー、芙蓉総合リース株式会社
協力企業 (7社)
(株)梓設計、前田建設工業(株)、静鉄建設(株)、平井工業(株)、東海旅客鉄道(株)、(株)電通東日本、東レアローズ(株)

Bリーグ・SVリーグのダブルホームで年間112万人来場を目指す

このアリーナの大きな特徴は、BリーグとSVリーグの「ダブルホームテナント」による高稼働化を目指している点です。構成企業にはベルテックス静岡を運営するVELTEXスポーツエンタープライズ、協力企業にはバレーボールの東レアローズが参画しており、地元の熱をさらに高める体制が組まれています。

施設はあらゆる興行で正対する座席を最大限確保できる八角形型の平面形状を採用しています。非日常のわくわく感を醸成する空間演出で外部からアリーナまで「熱狂」が連続する高揚感をつなぐ開放感と、アリーナグルメが楽しめるフードホール、ラウンジやスイートルームなど多彩なホスピタリティを提供する計画です。

8角形のアリーナで、ラウンジやスイートを揃える計画

また、可動席を活用することで様々なイベントに最適なレイアウトを提供します。これにより、観客の視認性を高め、一体感と臨場感あふれるスポーツ観戦・ライブ観戦体験を実現します。
スポーツ興行、音楽興行ともに10,000席程度のレイアウトが可能になります。

多様な座席レイアウトが可能メインアリーナ

開業10年目の年間目標として、施設稼働率75.1%、年間来場者数112万人を掲げています。

東静岡駅直結の動線と「帯雲デザイン」

注目したいのは、東静岡駅からのアクセスと、駅からの景観です。
アリーナの設計においては、東静岡駅からのメインアプローチとして広くフレキシブルな「駿河広場」が設けられ、駅からのスムーズな動線が確保されます。また、アリーナの外観は渦を巻き上昇する笠雲をモチーフにしており、東静岡駅からの流れを意識した「帯雲デザイン」や、線路側に配慮した形状など、鉄道や駅からの景観も強く意識された造りになっています。

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静岡鉄道やJR東海も参画!鉄道連携による新たな波及効果

今回の落札グループには、構成企業に静岡鉄道株式会社、協力企業に東海旅客鉄道株式会社(JR東海)が名を連ねています。1万人規模のアリーナが開業し、年間112万人の来場が見込まれるとなれば、東静岡駅での臨時列車の運行(例:静岡18:00発⇒東静岡18:03着など)や、静岡鉄道を含めたパーク&ライドの整備など、新たな交通施策が展開される可能性が高いでしょう。

「REBOOT SHIZUOKA」のコンセプト通り、今回のアリーナ計画は静岡市の賑わいを再起動させる大きな転換点となると思われます。
JR東静岡駅とシームレスに繋がる「駿河広場」 から、年間112万人の人々が街へと溢れ出す。その活気を受け止めるべく、臨時列車の運行やパーク&ライドの整備といった鉄道アクセスの進化にも期待が膨らみます。いよいよ今月末には基本協定が締結され、プロジェクトは具現化へと向かいます。静岡駅周辺の変貌と、それに伴う鉄道アクセスの進化にもぜひご注目ください。
(画像:静岡市)

鉄道チャンネル編集部
(旅と週末おでかけ!鉄道チャンネル)

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